◎王室の中にはズウェリティニ氏の即位に異議を唱える者もいるが、式典は予定通り行われた。
南アフリカ南東部クワズール・ナタール州で20日、国内最大民族ズールーの王の即位を祝う式典が開催され、数千人が参加した。
後継者に指名されたズウェリティニ(Misuzulu ka Zwelithini)氏は父親であるグッドウィル・ズウェリティニ(Goodwill Zwelithini)前王がコロナウイルスで死亡してから1年半後に即位した。
王室の中にはズウェリティニ氏の即位に異議を唱える者もいるが、式典は予定通り行われたようだ。
ズウェリティニ氏は演説の中で、最近の王室の状況に懸念を表明し、王位継承をめぐる様々な話や噂に耳を貸してはならないと呼びかけた。
式典を主催したズールーの戦士たちはヒョウ皮のポンチョなどを身にまとい、こん棒と盾を装備していた。
未婚の女性たちは色鮮やかなミニスカートとビーズの飾り、既婚女性は頭を布で覆い、独特な模様の入ったショールを身に着けていた。
式典ではライオン狩りや新国王を先祖に紹介する儀式などが行われた。
ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領はズウェリティニ氏を王位継承者と認め、年内に戴冠式を行う予定。
ズールーは行政権こそ持たないものの、1100万人以上の市民に対して大きな道徳的権威を持っている。
一方、ズウェリティニ氏の即位に異議を唱える派閥は裁判所に異議を申し立てると表明している。前王には6人の妻と28人の子供がいる。