◎共産党は火災が発生する数日前に、首都ハバナで計画停電を実施すると発表していた。
2022年8月9日/キューバ、マタンサス州の石油備蓄基地内(Ismael Francisco/AP通信)

キューバ当局は9日、マタンサス州沿岸の石油備蓄基地で発生した火災について、4基目のタンクが爆発したと発表した。

報道によると、キューバ、メキシコ、ベネズエラの消防チームは消防飛行機やヘリなどを駆使して消火活動に当たっているという。

共産党のディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領は9日、消防士たちは鎮火に向けたさらなる措置を講じていると述べた。

またディアスカネル氏はメキシコとベネズエラのチームに謝意を示したうえで、「消火作業は困難を極めている」とした。

国営テレビによると、この火災と爆発で少なくとも1人が死亡、125人が負傷し、消防士14人が行方不明だという。医療機関に入院した患者は約20人、そのうち5人は重体と伝えられている。

州政府は基地周辺の住民4900人以上を避難させた。

別の地域では水不足の影響で一部の熱電発電所が停止し、停電への懸念が高まっている。

マタンサス州でカフェを営む男性はAP通信の取材に対し、「火災の煙、停電、燃料不足。悪いことばかり考えてしまう」と語った。「火災の影響で発電所が停止する、という噂が広がっています...」

国営電力会社は燃焼中の石油備蓄基地からパイプラインで熱電発電所に石油を送り、発電している。またこの基地は輸入原油、燃料油、ディーゼルの荷揚げと積み上げ基地としての役割も担っている。

この火災は5日遅くの落雷が引き起こしたと報告されている。落雷によりタンクの1つで火災が発生し、その後、別のタンク2基に延焼したという。1つ目のタンクには容量の50%、2つ目のタンクは満タンだった。

当局は被害額を公表していないが、西側の専門家は数億ドルと見積もっている。

共産党は火災が発生する数日前に、首都ハバナで計画停電を実施すると発表していた。

2022年8月9日/キューバ、マタンサス州(Yamil Lage/Pool/AP通信)
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