◎ヨハネスブルグ近郊で先週発生した集団レイプ事件では、これまでに80人以上が逮捕されている。
南アフリカのヨハネスブルグ近郊で4日、集団レイプ事件に抗議する住民が移民で構成される違法採掘施設を襲撃、破壊した。
ヨハネスブルグ近郊で先週発生した集団レイプ事件では、これまでに80人以上が逮捕されている。被害に遭った女性8人は19歳~35歳。廃坑近くで襲われた。
警察はDNA鑑定の結果が出次第、対象者を強姦罪で起訴するとしている。
南アフリカの一部地域では外国人労働者や移民が仕事を奪い、貧困を悪化させているという考えが広まっている。
ヨハネスブルグ西郊クルーガーズドープのカジーソ地区の住民数千人は、違法採掘に関与したとみられる移民の住居を襲撃し、数十人を追い掛け回し、こん棒で叩き、服をはぎ取り、警察に突き出した。
襲撃に参加した女性はAP通信の取材に対し、「レイプ犯が町をうろついている」と語った。「警察は何もしてくれません...」
別の女性はレイプ事件に抗議する看板を掲げ、「違法採掘者を追い出せ!」と叫んだ。
現地メディアによると、警察は移民を追い掛け回す怒れる暴徒を抑えるために、スタングレネードやゴム弾を使用した。
こん棒で武装した男性はロイター通信に、「警察はレイプ魔を守り、住民を攻撃している」と語った。「なぜ警察はレイプ魔を守るんですか?彼らは犯罪者です」
AP通信によると、暴徒に捕まった移民たちはボロボロにされ、重傷を負った者もいたという。
警察は標的にされた男性少なくとも20人を拘束したと報告しているが、これは暴力から守るための措置と思われる。
国営テレビは少なくとも1人が死亡したと報じているものの、この暴力で死亡したかどうかは明らかにされていない。
暴徒たちは移民が生活していたとみられる小屋に火を放ち、周辺の道路にタイヤや石を置いて通行を妨害した。
カジーソ地区の住民は怒れる暴徒たちが手当たり次第に男を攻撃するかもしれないと恐れている。
先週、廃坑の近くでミュージックビデオを撮影していたとされる19歳~35歳の女性8人が数十人に襲われ、レイプされた。
ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領は事件を非難し、「レイプ犯に居場所はない」と明言した。警察長官は事件を「国家の恥」と呼んでいる。
南アフリカでは性暴力が蔓延しており、法整備や取り締まりの強化を求める声が高まっている。
今回のレイプ事件後に行われた取り締まりでは、少なくとも130人が拘束された。その多くが銃器や爆発物の不法所持、不法入国などに問われている。