◎18歳~27歳の男性は11カ月間の兵役義務、女性は任意の予定。
ラトビアのレヴィッツ(Egils Levits)大統領は12日、徴兵制を復活させるという政府の計画を支持すると表明した。
ラトビアは2007年に徴兵制を廃止したが、来年再開する予定としている。18歳~27歳の男性は11カ月間の兵役義務、女性は任意の予定。
国防相は先週、ロシアのウクライナ侵攻を受け、軍事制度を見直す必要があると言及していた。
レヴィッツ氏は公共放送TV3のインタビューの中で、国防相が提案した2023年初頭から男性に兵役を義務付ける案に賛成すると語った。
またレヴィッツ氏は徴兵制について、「軍事訓練を受けた予備役を確保することが重要」と強調した。
ラトビア軍は職業軍人と週末のみ勤務する志願兵で構成されている。レヴィッツ氏は「職業軍人の数が少なく、現在のシステムで国の安全保障を維持することはできない」と述べた。
またレヴィッツ氏はロシアを念頭に置き、予備役の数を増やす必要があるとした。「現在の地政学的状況を鑑み、必要によって自国の防衛に参加できる、職業軍人でない予備兵の人数を増やす必要があります」
レヴィッツ氏は、「女性も国を守ることができる」としたが、女性の兵役を義務化するかどうかについては言及を避けた。
TV3によると、政府は海外在住のラトビア人を母国の防衛に参加させる方法を検討しているという。
国防省は毎年約1000人を徴兵する予定としている。
ラトビアの隣国リトアニアは2008年に徴兵制を廃止したが、ロシアのクリミア半島侵攻を受け、2016年に復活させた。
バルト三国の最北に位置するエストニアは徴兵制を維持している。