◎シドニー・ハーバーブリッジの頂部には国旗とニューサウスウェールズ州の旗が掲げられている。
オーストラリアのランドマークのひとつである「シドニー・ハーバーブリッジ(Sydney Harbour Bridge)」の頂部にアボリジニの旗が掲揚されることが決まった。
ニューサウスウェールズ州(NSW)政府は今年初め、シドニー・ハーバーブリッジにアボリジニの旗と専用のポールを設置すると発表した。
しかし、設置工事に最大2年かかることなどが明らかになると批判が殺到した。工事費は2500万豪ドル(約23億円)と見積もられている。
政府は批判を受け、州旗のポールにアボリジニの旗を掲揚することとした。これまでアボリジニの旗は年間数日、州旗の代わりに掲揚されていた。
撤去された州旗は別の場所に掲揚される。
NSW州首相の報道官は声明で、「工事のために確保した予算2500万豪ドルはアボリジニとトレス海峡諸島民のために使われる」と説明した。
報道によると、橋の頂部に高さ10数メートルのポールを取りつけ、既存のポール2本を交換するためには、交通規制や安全設備の設置(作業員の足場など)など、かなりの手間と時間がかかるという。
ビクトリア州政府も先週、メルボルンのウェストゲート・ブリッジ(West Gate Bridge)頂部にアボリジニの旗を常設すると発表した。