◎マリで今年死亡したPKO要員は10人を超えた。
2012年7月16日/マリ東部ガオ、ジハード組織の戦闘員(Getty Images/AFP通信)

国連マリ多次元統合安定化派遣団(MINUSMA)は5日、マリ北部でジハード主義者が仕掛けた地雷が爆発し、エジプトのPKO要員2人が死亡、5人が重傷を負ったと発表した。

MINUSMAによると、パトロール部隊の装甲車は道路に設置された地雷を踏み、損傷したという。

MINUSMAはプレスリリースの中で、「エジプトのPKO要員2人が死亡、5人が重傷を負った」と報告している。

AP通信は情報筋の話を引用し、「死傷者は全員、エジプトのPKO要員」と報じている。

サハラ砂漠以南のサヘル地域で活動するアルカイダやイスラム国(ISIS)系組織は西アフリカ諸国への攻勢を強めている。

マリで今年死亡したPKO要員は10人を超えた。

国連は先週、MINUSMAの活動継続を承認したが、マリの軍事政権はこの活動から撤退している。

国連常任理事国のロシアと中国は、フランスが起草した決議を棄権した。この決議はMINUSMAの任務期間を2023年6月30日まで延長し、要員の上限を兵士1万3289人、警察官1920人とするものである。

国連によると、マリの平和維持活動で死亡したPKO要員は270人を超えたという。MINUSMAは最も危険な平和維持活動のひとつと考えられている。

一方、マリの軍事政権を率いるゴイタ(Assimi Goita)大佐はロシアと緊密な関係を構築し、旧宗主国のフランスとの関係を断ち切った。

ロシアの民間軍事企業「ワグネル(Wagner)」の傭兵はマリ軍の作戦を支援し、ジハード主義者だけでなく民間人も虐殺したと告発されている。

サヘル地域で活動する欧州の部隊「タクバ(Takuba)」は先週、マリ領内から完全撤退した。

欧州の多国籍タスクフォースであるタクバは、ベルギー、チェコ、デンマーク、エストニア、フランス、ハンガリー、イタリア、オランダ、ポルトガル、スウェーデンの特殊部隊数百人で構成されている。

タクバの任務はマリ軍兵士への訓練提供と、地域の安全保障保護であった。

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