◎ハイカー少なくとも30人が巻き込まれた可能性がある。
2022年7月3日/イタリア、アルプス山脈(Corpo Nazionale Soccorso Alpino e Speleologico)

イタリア当局は3日、北部のアルプス山脈で氷河の一部が崩落し、付近にいたハイカー少なくとも6人が死亡、9人が負傷したと発表した。

当局によると、犠牲者は増える可能性が高いという。

現場はこの地域の最高峰マルモラーダ(Marmolada)山の山頂近くで、氷河の一部が大きく崩れていた。

トレント自治県の救急隊の広報担当はAFP通信の取材に対し、「これまでに6人の死亡を確認した」と語った。

当局は現場にヘリ5機と救助隊を派遣している。AP通信によると、警察は麓の駐車場の車両を確認し、持ち主の特定作業を進めている。

崩壊に巻き込まれた人の数は特定されていないが、イタリアの通信社ANSAは情報筋の話を引用し、「ハイカー少なくとも30人が巻き込まれた可能性がある」と報じている。

マルモラーダ山は人気トレイルスポットとして知られ、冬は多くのスキー客で賑わう。

トレント自治県の報道官は、「負傷者の数はまだ暫定であり、増える可能性がある」と述べた。「雪崩は登山道を直撃し、数人が流されたと報告を受けています。巻き込まれたハイカーの数はまだ分かっていません...」

地元の救急隊員はツイッターに現場の写真を投稿し、マルモラーダ山に行った家族や友人と連絡が取れない人は行政・警察に連絡してほしいと呼びかけている。

氷河が崩壊した原因は不明だが、トレント自治県の報道官は国営イタリア放送協会(RAI)のインタビューの中で、「この地域は異常な熱波に見舞われていた」と語った。

報道官によると、現場の気温は例年より10度ほど高く、少し動くと汗をかくほど暑かったという。

エベレストへの無酸素登頂を初めて達成したイタリア登山家メスナー(Reinhold Messner)氏はレプブリカ紙のインタビューの中で、「地球温暖化の影響でこの地域の氷河は数年前から後退していた」と指摘した。

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