◎ブルキニはイスラム教徒の女性が主に着用する水着で、ブルカ(全身を覆うイスラム教のヴェール)とビキニを組み合わせて名付けられた。
ブルキニを着用した女性(Getty Images)

仏国務院(最高行政裁判所)は21日、全身を覆うイスラム教の水着「ブルキニ」の公共プールでの着用を認めないと判決を下した。

判事は、「宗教上の理由でブルキニを着用することは、宗教に対するフランスの中立性の原則に違反する」と裁定した。

ブルキニはイスラム教徒の女性が主に着用する水着で、ブルカ(全身を覆うイスラム教のヴェール)とビキニを組み合わせて名付けられた。

フランスでブルキニを着用する女性はごく一部と考えられている。これは同国で激しい政治的議論を呼び起こした。

緑の党の市長率いる東部グルノーブル(イゼール県)は先月、公共プールでのブルキニ着用を認める提案を賛成多数で決議した。また同市は、水着の規則緩和の一環として、女性のトップレス水泳を認めることも合わせて決議した。

これにイゼール県の知事は強く反発し、フランスの中立性の原則に反するとして、公共プールでのブルキニ着用を禁じた。

国務院はこの決定を支持し、グルノーブルの決定は宗教的な要求を満たすためだけのものであり、「公共サービスの中立性を損なう」と述べている。

フランスの公共プールの服装規則は衛生上の理由から厳しく、キャップの着用が義務付けられており、緩いトランクス系のパンツや服は一般的に禁止されている。

他のいくつかの市や町は、公共プールでのブルキニ着用を許可している。西部レンヌ市がそのひとつだが、宗教的な理由に基づくものではなく、水着の着用規則を緩めることを目的としている。

グルノーブルのトップレス水泳を認める決議は維持されている。

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