◎米国、イギリス、カナダなどから集まった数十人の退役軍人は、オマハビーチ近くで行われたD-デイセレモニーに参加した。
米軍制服組トップのミリー(Mark Milley)統合参謀本部議長は6日、フランスのノルマンディー地方で演説し、「米国はウクライナに重要な支援を提供し続ける」と語った。
ミリー氏はノルマンディー上陸作戦(オーバーロード作戦)の決行日である6月6日を記念する式典に出席し、第二次世界大戦を終結に導いた連合軍兵士を称えた。
ミリー氏はAP通信のインタビューの中で、「ロシアのウクライナ侵略は、第二次世界大戦後に確立されたルールを損なうものである」と語った。「純粋な自衛行為以外の理由で他国に攻撃を仕掛けることは許されません」
ミリー氏はロシアの自称「特別軍事作戦」を侵略と明確に非難した。「ウクライナで起きたこと自衛行為でもなんでもなく、公然かつ明白な侵略行為です」
米国、イギリス、カナダなどから集まった数十人の退役軍人は、オマハビーチ近くで行われたD-デイセレモニーに参加した。
D-デイは米国の軍事用語のひとつで、戦略上重要な軍事作戦の開始日を表す際に使用される。世界で最も有名なD-デイは1944年6月6日のノルマンディー上陸作戦開始日である。
連合軍は78年前、オマハ、ユタ、ジュノ、ソード、ゴールドと名付けられたフランスの海岸に上陸した。この日、連合軍の兵士4414人が命を落とし、そのうち2501人が米兵であった。最も多くの犠牲者を出したオマハ上陸戦は「ブラッディオマハ」と呼ばれている。
ミリー氏は「ウクライナに対する支援は十分か?」という質問に対し、「ウクライナ軍は首都キーウを防衛した」と答えた。「私たちは東部ドンバスで重要な戦いが繰り広げられていることを理解しています。しかし、キーウは守られました。ロシアはドンバスに軍を移動せざるを得なくなりました...」
ミリー氏は「ウクライナへの支援は今後も続くだろう」と説明したが、供与を予定している兵器などは明らかにしなかった。
ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領はウクライナに長距離兵器が供与されれば「新たな標的」を攻撃すると警告している。
ミリー氏は式典の中でもウクライナに対する支援を継続すると強調し、「世界はウクライナ国民と連帯している」とあらためて表明した。「彼らは今、第二次世界大戦でフランス国民が経験した恐怖と同じ恐怖を味わっています...」
ミリー氏の両親は第二次世界大戦に従軍し、同氏の叔父は海軍士官としてオーバーロード作戦に従事した。