◎リバプールFCのサポーターは5月28日の決勝戦前に機動隊の催涙ガスと唐辛子スプレーを浴び、試合でもレアル・マドリードに敗れた。
UEFA(欧州サッカー連盟)は3日、先週行われたチャンピオンズリーグ決勝戦の混乱に巻き込まれたリバプールFCとレアル・マドリードのサポーターに謝罪した。
多くのリバプールサポーターがスタッド・ド・フランスで5月28日に行われた決勝戦前に機動隊の催涙ガスと唐辛子スプレーを浴び、試合を観戦できなかった。
勝者のレアル・マドリードも回答を求めている。
UEFAは声明の中で、「サッカーファンをあのような状況に置いてはならず、同じような事件を二度と起こしてはならない」と述べている。
仏大統領府によると、マクロン(Emmanuel Macron)大統領は試合を観戦できなかったチケット購入者にできるだけ早く払い戻しを行う必要があると述べたという。
仏大統領府は声明の中で、「大統領は関係機関に、問題を検証し、責任を明確にし、同胞であるイギリス人とスペイン人に事のいきさつを詳しく説明するよう命じた」と述べている。
UEFAは検証委員会を立ち上げ、ポルトガルのロドリゲス(Tiago Brandao Rodrigues)議員を委員長に指名し、完全に独立した調査を行い、調査結果を公表するとしている。
フランス当局とUEFAは決勝戦前の混乱と試合開始が30分以上遅れた理由について、「リバプールサポーターが提示した偽造チケットのせい」と非難していた。
フランスのダルマナン(Gerald Darmanin)内相は、「問題を起こしたのはリバプールサポーターだけ」と指摘している。
一方、レアル・マドリードは3日、試合開始前に発生した「不幸な出来事」の答えを求める声明を発表した。
レアルは声明の中で、スタッド・ド・フランスが試合会場に選ばれた経緯、当日の警備体制やスタジアム周辺の状況、チケットを購入したサポーターが放置された理由などを明らかにするよう求めた。
「今回の問題はサッカーが追求すべき価値観や目標からかけ離れたイメージを世界に発信しています」
「私たちはこの会場が決勝戦の開催地に選ばれた理由とその基準について、当日の経緯を踏まえて知りたいと思っています」
「さらに、ファンを見捨て無防備な状態にした責任者を特定し、答えと説明を求めます」