◎機動隊は国立ボアジチ大学の構内で虹色の旗を掲げて「寛容」を訴えていた学生数十人を急襲した。
トルコの現地メディアは20日、イスタンブール警察が国内有数の国立大学内で行われたLGBTQプライドパレードを襲撃し、参加者全員を逮捕したと報じた。
報道によると、機動隊は国立ボアジチ大学の構内で虹色の旗を掲げて「寛容」を訴えていた学生数十人を急襲した。学生たちは手錠をかけられ、機動隊のバスに押し込まれ、どこかに連れ去られたという。
一部の学生は逮捕に抵抗したが、機動隊の圧力に屈したと伝えられている。
エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領率いる保守政権は2015年、治安上の懸念や「国民感情」などを理由にプライドパレードを禁止した。当局はプライドパレード以外のイベントも禁じている。
エルドアン大統領は2016年のクーデター未遂事件以来、大学の学長を直接任命している。
ボアジチ大学の一部の学生は学長を「ミニエルドアン」と呼び、2021年から抗議し続けている。
2021年2月、学内の展示イベントでLGBTQの旗にイスラム教の聖地メッカのカーバ神殿を描いたポスターが登場し、緊張が高まった。
ソイル(Suleyman Soylu)内相はこのポスターに関わった学生を「LGBTの変質者」と呼び、その後、2人が憎悪の扇動と宗教を侮辱した罪で逮捕された。