◎クリアク選手はユニホームの胸元にZのテープを貼り、金メダルを獲得したウクライナ代表選手の横に立った。
体操倫理財団は17日、ロシアのクリアク(Ivan Kuliak)選手が3月の種目別ワールドカップの表彰式で親ロシアのシンブル「Z」を着用した問題について、同選手に1年間の出場禁止処分を言い渡した。
クリアク選手はカタールで開催された国際体操連盟(FIG)の種目別ワールドカップ平行棒で銅メダルを獲得した。
Zはウクライナ東部を占領するテロ国家「ルガンスク人民共和国」と「ドネツク人民共和国」の戦闘員が好んで使う勝利のシンボルで、ロシア全土に拡散した。
クリアク選手はユニホームの胸元にZのテープを貼り、金メダルを獲得したウクライナ代表選手の横に立った。
クリアク選手はメダルも返還するよう命じられたが、上訴する権利を与えられている。
FIGはクリアク選手の行為を規則違反に認定し、体操倫理財団に調査を依頼していた。
17日の決定でクリアク選手は1年間、FIGの認可を受けたイベントやFIG主催の大会に出場できなくなった。
またクリアク選手はカタール大会の賞金500スイスフラン(約6万5000円)を返済し、訴訟費用2000スイスフラン(約26万円)を支払う必要がある。
FIGはロシア代表団の団長とコーチも調査するよう同財団に依頼したが、こちらの規則違反は認められなかった。