◎ベラルーシはロシアの主要な同盟国のひとつで、ウクライナ侵攻を支持する数少ない国のひとつである。
2021年5月28日/ロシア、ソチの黒海リゾート、ウラジーミル・プーチン大統領とベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領(Sputnik/Kremlin/Pool/AP通信)

ベラルーシのルカシェンコ大統領は5日、ロシアのウクライナ侵攻は計画通りに進んでいないと示唆した。

ルカシェンコ大統領はAP通信の取材に対し、「作戦は長引いている」と語った。

ベラルーシはロシアの主要な同盟国のひとつで、ウクライナ侵攻を支持する数少ない国のひとつである。

同国はウクライナと国境を接しており、ロシア軍の駐留を認め、一部の部隊はそこからウクライナに侵攻した。

ルカシェンコ大統領は2020年8月の不正大統領選に抗議するデモを力でねじ伏せ、国際的な注目を集めた。プーチン大統領はルカシェンコ大統領の当選を支持している。

西側諸国はロシアだけでなくベラルーシへの制裁も加速させている。

ルカシェンコ大統領はAP通信に、「ウクライナがロシアを挑発しているため、プーチン大統領は行動せざるを得なかった」と語った。

またルカシェンコ大統領は「侵攻に直接関与していない」ため作戦の全体像がつかめず、「自分的には遅れているように感じる」と説明した。「私は長引いたと感じています」

ルカシェンコ大統領は戦争の終結を望んでおり、「ベラルーシはそれを止めるためにあらゆることをやってきたし、やっている」と語った。

ロシアは侵攻を「特別軍事作戦」と呼び、戦争という言葉を使っていないが、ルカシェンコ大統領は戦争と連呼した。

ルカシェンコ大統領は「ロシアは核兵器を使うと思うか?」という質問に対し、「ベラルーシはウクライナと国境を接しており、容認できない」と述べたが、ロシアが核兵器を使用するかどうかは分からないとした。

ベラルーシはキーウなどから撤退したロシア軍の補給を支援したと考えられているが、自国の部隊は送り込んでいない。4日には即応能力を確認する軍事演習を開始すると発表した。

同国は2020年の弾圧で西側に制裁を科さえており、戦争に直接関与すればさらに厳しい制裁に直面するだろう。

米国務省は先月末、同国の野党指導者スベトラーナ・チハノフスカヤ氏への技術的支援の強化を検討していると明らかにした。

チハノフスカヤ氏は2020年8月の大統領選に立候補したが、ルカシェンコ大統領の弾圧に直面し、リトアニアへの亡命を余儀なくされている。

2021年7月7日/リトアニア、首都ビリニュス、ベラルーシの野党党首スヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ氏(Mindaugas Kulbis/AP通信)
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