◎トランプ前大統領のメディアベンチャーの詳細は明らかにされていない。
2021年7月7日/ニュージャージー州ベッドミンスターのトランプ国立ゴルフクラブ、ドナルド・トランプ前大統領(Seth Wenig/AP通信

ドナルド・トランプ前大統領が開発したソーシャルメディアアプリ「TRUTH Social(トゥルース・ソーシャル)」がAppleストアのダウンロードランキングで首位に返り咲き、トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)を上場させたDWAC(Digital World Acquisition Corp.)の株価を押し上げている。

TRUTH Socialのユーザーが全機能にアクセスできるようになったことを受け、同アプリのダウンロード数は約10倍に跳ね上がり、DEACの株価も20日の取引で24%上昇した。

TMTGとDWACは昨年、2つの事業体を統合し、TMTGの上場を可能とする合併契約を締結した。

しかし、TRUTH Socialはアプリの不備やその他の問題に直面し、それに伴い同社の株価も低迷していた。

27日の反発は競合するツイッター社の買収に乗り出したイーロン・マスク氏が、「TRUTH Socialが一晩でツイッターとTikTokを追い抜いた」というツイートをきっかけに始まった。

報道によると、TRUTH Socialのダウンロード数は前週の6000未満から26日には5万5000以上に跳ね上がったという。

アプリのアクティブユーザーも36万5000人に達し、前週から20%急増した。

しかし、マスク氏はその後、「TRUTH Socialはツイッターが検閲を行ったから存在する」とツイートし、DEACの株価を押し下げることに成功した。

DEACの株価は3月の終値から50%以上下落した状態を維持しているが、昨年の上場時に比べると380%以上値上がりしており、多くの可能性を秘めた株のひとつであることに変わりはない。

DEACのデヴィン・ヌネスCEOはTRUTH Socialがトップに立ったことについて、「それはインターネットの最高の才能ある人々のホームになりました」と投稿している。

DEACはここ数週間、マスク氏の買収計画と懸念、TMTGとの合併をめぐる懸念、TRUTH Socialの主要幹部の辞任などで打撃を受けてきた。

トランプ前大統領のメディアベンチャーの詳細は明らかにされておらず、TRUTH Socialも紆余曲折と遅延の末、ようやくリリースされた。

TMTGは10月の声明で、「私たちの目的はリベラルなメディアに対抗し、シリコンバレーのビッグテック企業に反撃することだ」と述べている。

DEACの株価は確かに上昇したが、レディット、ウォールストリートベッツ、ストックウィッツといった人気チャットルームのトレンドには入らなかった。

データによると、個人投資家は10月の取引開始から8日間で2億2000万ドル以上を買い付けたのに対し、この2ヶ月の取引は380万ドルに満たなかったという。

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