◎これでメタ・プラットフォームズはロシアでの事務所開設や事業を行うことができなくなった。
ロシアの裁判所は21日、フェイスブックとインスタグラムを運営する米メタ・プラットフォームズを過激派組織に指定した。
トヴェルスコイ地方裁判所の判事は、国内でフェイクニュースや過激派の活動を後押ししているという検察の主張を認め、メタ社を非合法化した。
検察は、「メタ社はウクライナで進行中の特別軍事作戦やロシア国内の抗議デモの呼びかけに関するフェイクニュースなどの削除要請を無視した」と非難していた。
この決定により、メタ社はロシアでの事務所開設や事業を行うことができなくなった。AP通信によると、メタ社の広報担当は取材に応じず、声明も出していないという。
検察はロシアで広く普及しているメタ社所有のメッセージングサービス「WhatsApp」の禁止は今のところ求めていない。また検察は、「治安当局はフェイスブックやインスタを利用するロシア人を罰するつもりはない」と強調している。
通信・メディア規制当局Roskomnadzorはフェイスブックとインスタがロシア兵に対する暴力を呼びかけるために利用されたと主張し、両SNSをすでにブロックしている。
またフェイスブックとインスタだけでなく外国メディアのウェブサイトへのアクセスも遮断された。
司法がロシア・ウクライナ戦争の情報を統制したい当局の多方面にわたる努力と、プーチン大統領に「ネオナチ民族主義者」と呼ばれた人々を根絶する特別軍事作戦を支援したことで、反戦を求める多くのロシア人が正しい情報を得ることはさらに難しくなった。
ロシアのウクライナ侵攻から1週間後に可決された新法は、特別軍事作戦に関する偽情報に関与した個人に15年以下の懲役を科す。