◎デモ隊は昨年末にトゥアデラ大統領が設置した「女性と子供を守るロシアの戦闘員の像」の周辺に集まった。
3月5日、中央アフリカ共和国の首都バンギでロシアのウクライナ侵攻を応援する集会が開催され、約100人が参加した。
デモ隊は昨年末にトゥアデラ大統領が設置した「女性と子供を守るロシアの戦闘員の像」の周辺に集まった。
AFP通信によると、デモ隊はロシアの国旗を振り、「頑張れロシア」「私たちはロシアの味方」などと声を上げたという。
首都の中心部や大学の近くでも同様の集会が開催されたと伝えられている。
トゥアデラ大統領は一昨年、武装勢力の反乱を抑え込むためにロシアに支援を要請し、ロシアの民間軍事会社ワグナー・グループの屈強な傭兵を迎え入れた。
ワグナー・グループは国土の3分の2以上を占領していた武装集団を圧倒し、わずか数カ月で領土の大部分を取り戻した。
しかし、国連や人道団体の報告によると、傭兵たちは人権侵害、虐殺、民間人の処刑など、極めて非人道的な方法で武装集団を圧倒したという。
デモ隊はウクライナ東部の「ルガンスク人民共和国」と「ドネツク人民共和国」を意識し、「ロシアはドンバス地方の独立国家を救う」と叫び、西側諸国を非難した。
ある抗議者はAFP通信の取材に対し、「ロシアはウクライナのナチスと戦っている」と述べ、ナチズムがウクライナに広がったのはNATO(北大西洋条約機構)のせいだと主張した。「全部NATOが悪い。NATOのせいです。ロシアはナチズムを排除するために戦っています」
中央アフリカ共和国は国連総会で2日に採択された非難決議投票を棄権している。
かつての植民地支配国であるフランスや国連を定期的に中傷しているナショナル・ギャラクシー・プラットフォームの代表でデモを主催したコシマチ氏はAFP通信の取材に対し、「我々はロシアの侵攻を支持するために集まった」と語った。
またコシマチ氏は、「NATOはウクライナに軍事基地を建設し、ロシアに核戦争を仕掛けようとしている」と主張した。
AFP通信によると、ナショナル・ギャラクシー・プラットフォームは2月23日にも親ロシアデモをバンギで開催したという。
母親と一緒にデモに参加した学生は、「私たちはこの国に平和をもたらしたロシアを支持しています」と述べた。
フランスと米国は先月末、国連安保理でワグナー・グループが中央アフリカの民間人数十人を虐殺したと初めて非難した。ロシアの外交官はこの主張を直ちに却下し、フランスと米国は中央アフリカ共和国に駐在するロシアの「専門家」の信用を失墜させようとしていると非難した。
EUとサハラ以南の国の関係は、一部の国がワグナー・グループを領土保全のために雇って以来、緊張している。EUは昨年末、ワグナー・グループの関係者8人と石油会社3社に制裁を科した。