猛暑から子供を守る方法、乳幼児の体の特性を理解する
乳幼児が暑さに弱い理由は体の仕組みにある。
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世界各地で猛暑や熱波の発生が相次ぐ中、乳幼児の熱中症や脱水症状を防ぐための対策がこれまで以上に重要になっている。専門家は、乳幼児は体温調節機能が未発達で大人よりも暑さに弱く、気候変動による高温環境の常態化によって健康リスクが高まっているとして、保護者に対し適切な暑さ対策を徹底するよう呼びかけている。
近年、地球温暖化の影響で熱波が長期間化・高温化・広域化する傾向にある。こうした環境変化を受け、小児科医の間では、溺水事故や誤飲事故と並び、熱中症が乳幼児にとって重要な事故・疾病リスクとして認識されるようになってきた。専門家は「以前はあまり意識されなかった暑さそのものが、子どもの命を脅かす危険因子になりつつある」と指摘する。
乳幼児が暑さに弱い理由は体の仕組みにある。子どもは大人より汗をかく能力が低く、体温を下げる機能が十分に発達していない。また、基礎代謝が高いため体内で熱が生じやすいうえ、体表面積が体重に対して大きいため、外気から熱を吸収しやすい特徴を持つ。さらに、遊びや散歩など屋外で過ごす時間が長くなることも、熱中症の危険性を高める要因となっている。
乳幼児は自分で体調不良を訴えることができないため、保護者が異変を早期に察知することが重要となる。専門家によると、おむつが長時間ぬれない、泣いても涙が出ない、顔が赤く火照る、ぐったりして元気がない、機嫌が悪くなるなどの症状は、脱水や熱中症の初期サインである可能性がある。特に乳児は一度に大量の水分を摂取できないため、授乳やミルクを少量ずつ回数を増やして与え、十分な水分補給を心掛ける必要があるという。
日常生活では、気温が最も高くなる時間帯の外出を避け、通気性の良い薄手で明るい色の衣服を着せることが基本となる。外出時は日焼け止めを適切に使用し、こまめな水分補給を行うことも欠かせない。幼児にはスイカやイチゴなど水分を多く含む果物を取り入れることも有効とされる。専門家は「大人が暑いと感じる環境では、赤ちゃんはさらに暑さを感じていると考えるべきだ」と話し、保護者自身の体感も判断材料にするよう勧めている。一方で、一日中屋内に閉じこもる必要はなく、比較的涼しい朝夕の時間帯を選んで適度に外遊びを取り入れることが望ましいとしている。
ベビーカーの利用方法にも注意が必要だ。日差しを避ける目的でブランケットやタオルを全面に掛けるケースが見られるが、こうした覆いは空気の流れを妨げ、内部に熱がこもって温度を上昇させる恐れがある。専門家は、日よけにはベビーカー本来のキャノピー(日除け)を使用し、金属部分が高温になっていないか触れて確認してから子どもを乗せるよう呼びかけている。
特に危険視されているのが、自動車内への子どもの置き去りである。車内は窓を開けていても短時間で危険な高温となり、日陰に駐車していても熱中症による死亡事故が発生している。米国では2025年に31人の子どもが車内で熱中症により死亡した。専門家は、後部座席にかばんや財布を置く、助手席にぬいぐるみを置いて子どもの存在を忘れないようにするなど、置き去り防止の工夫を勧めている。また、炎天下に駐車した車へ戻った際には、チャイルドシートの金具やバックルが高温になっていないか確認し、窓を開けて換気しながらエアコンで車内を十分冷やしてから乗車させることが重要だとしている。
専門家は、猛暑は今後も頻発すると予想されることから、熱中症対策は一時的なものではなく、子育てに欠かせない日常的な安全対策になると指摘する。保護者が乳幼児の体の特性を理解し、小さな体調変化を見逃さず、適切な暑さ対策を講じることが、命を守るための最も重要な備えになるとしている。
