米領プエルトリコ、電気料金が過去最高に、需要増と燃料高で家計負担拡大
新たな電気料金は1キロワット時当たり33.86セントとなり、米本土の家庭向け平均料金18.3セントを大幅に上回る。
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米自治領プエルトリコで10月1日、過去最高水準となる電気料金が適用された。AP通信によると、月800キロワット時を使用する一般家庭の場合、月額料金は従来の229ドルから約18%増の271ドルとなる。新料金は少なくとも12月31日まで適用される。
新たな電気料金は1キロワット時当たり33.86セントとなり、米本土の家庭向け平均料金18.3セントを大幅に上回る。人口約320万人のプエルトリコでは40%以上が貧困状態にあり、今回の値上げはすでに高い生活費をさらに押し上げる要因となる。
送電・配電を担う民間企業ルマ・エナジーは今回の引き上げについて、同社の追加収益を生み出すものではなく、増加したコストを補うための措置だと説明している。背景には、夏場の気温上昇による電力需要の増加、原油価格の上昇、燃料輸送費の増加、家庭用蓄電池の利用拡大などがある。発電所の発電能力が不足した際に、より高価な燃料に依存せざるを得ないこともコストを押し上げている。
プエルトリコでは電力網の老朽化も深刻だ。2017年に大型ハリケーン・マリアが島を襲って送電網に甚大な被害を与えたが、それ以前から長年の設備投資不足や維持管理の問題を抱えていた。9月下旬にも変電所で火災が発生し、20万世帯以上が停電するなど、料金上昇と電力供給の不安定さが同時に続いている。
政府は今回、1キロワット時当たり5.28セントの値上げを承認した一方、天然ガス供給業者ニュー・フォートレス・エナジーの燃料供給上の問題に関連する1760万ドルの費用は利用者に転嫁しなかった。また、ルマが支払った約1900万ドルのガス代についても調査を進めている。
プエルトリコでは電力網の運営をめぐってルマとの契約を打ち切る動きも進んでいる。国営電力公社は90億ドルを超える債務再編を進めており、老朽化した電力網の再建と安定した電力供給をどう実現するかが課題となっている。
