SHARE:

南アフリカで外国人男性が群衆に暴行され死亡、反移民デモ激化、排外的暴力に懸念

南アフリカではこの数カ月、移民への反発が強まり、各地で反移民デモが続いている。
2026年10月9日/南アフリカ、ヨハネスブルク(ロイター通信)

南アフリカ東部の都市ダーバンで22日、外国籍の男性が約50人の群衆に暴行され、死亡した。地元警察が明らかにした。男性は30代後半から40代前半とみられ、現場で死亡が確認された。警察は事件の経緯や動機を調べるとともに、関与した人物の特定を進めている。

警察によると、ダーバン中心部では当時、デモ行進が行われていた。その途中、参加者とみられる男性2人が列を離れ、道路脇にいた被害者に近づいた。その後、約50人が男性に暴行を加えたという。警察は被害者の国籍を公表しておらず、事件が反移民感情に基づくものだったかどうかも明らかになっていない。

南アフリカではこの数カ月、移民への反発が強まり、各地で反移民デモが続いている。一部の抗議活動は暴力化し、外国人が経営する店舗の略奪や車両への放火などが発生した。10月上旬にもダーバンや最大都市ヨハネスブルクで衝突が起き、外国人経営の店舗が被害を受けた。

今回の事件の背景には、移民の流入や不法滞在をめぐる社会的緊張がある。抗議活動では、移民に対する入国管理の強化や国外退去を求める声が上がっている。特に、難民申請の手続きに対する不満がデモの一因となり、外国人住民への敵意が暴力に発展する事態が懸念されている。

南アはアフリカ有数の経済大国であり、周辺国から仕事を求めて多くの人々が移住してきた。一方、失業率の高さや公共サービスへの負担を背景に、移民が雇用や社会保障を圧迫しているとの不満も根強い。

外国人への暴力をめぐっては国際的な批判も強まっており、周辺国から自国民の安全を懸念する声が上がっている。警察は今回の殺人事件について捜査を続けているが、移民を標的とした暴力の再発防止と、国内の社会的対立の緩和が大きな課題となっている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
あなたへのおすすめ