フランス国債のリスクプレミアム、欧州債務危機以来の高水準、財政不安と政治混乱で売り拡大
フランスの10年物国債利回りは一時5.14%まで上昇し、2002年7月以来の高水準を記録した。
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フランス国債のリスクプレミアムが22日、ユーロ圏債務危機が深刻化した2011年以来の高水準に達した。財政状況の悪化に対する懸念や国内の抗議活動、2027年の大統領選を前にした政治的不透明感が投資家心理を圧迫している。
フランスの10年物国債利回りは一時5.14%まで上昇し、2002年7月以来の高水準を記録した。安全資産とされるドイツ国債との利回り差は一時1.7%に拡大し、2011年11月以来の水準となった。投資家がフランス国債を保有する際に求める上乗せ金利が拡大しており、フランスの財政運営に対する市場の警戒が強まっている。
背景には、財政赤字の削減や予算案の難航がある。来年の大統領選を控えて政治的対立が深まり、政府が安定した財政政策を実行できるかどうかが疑問視されている。国内では抗議デモも続き、マクロン政権は10月24日に予定されるデモに備え、警察に加えて軍も投入するなど警備を強化する方針だ。
一方、10月の企業景況感には改善がみられたものの、国債市場の売り圧力を抑えるには至らなかった。エネルギー価格の上昇を背景に欧州中央銀行(ECB)が金融引き締めを続けるとの見方も、各国の借り入れコストを押し上げている。ドイツ国債の利回りは安全資産への資金流入を受けて低下し、フランスとの差がさらに広がった。
国債利回りの上昇は、政府の利払い負担を増やし、財政再建を一段と難しくする恐れがある。市場では、金融不安が他のユーロ圏諸国に波及した場合にECBが介入するかどうかも焦点となっている。ただし、専門家は介入のハードルは高く、市場の混乱が金融政策の伝達を妨げるほど深刻化しない限り、対応は限定的になる可能性があると指摘する。フランスは財政再建と政治的安定の両立を迫られている。
