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米領プエルトリコ政府、総事業費20億ドルの沿岸開発計画を承認

計画では、高級ホテル500室、住宅約1200戸、ゴルフ場2カ所、乗馬施設、幼稚園から高校までの学校、24時間体制の医療施設などを整備する。
米領プエルトリコのビーチ(Getty Images)

米領プエルトリコ政府は7月31日、南西部のカボロホ沿岸で計画されている総事業費20億ドルの高級リゾート開発計画「エセンシア(Esencia)」を承認した。一方で、環境保護団体や地域住民は生態系への深刻な影響や水資源の枯渇を招く恐れがあるとして計画に反発しており、法的措置も辞さない構えを示している。

開発予定地はカボロホの海岸沿い約2000エーカー(約810ヘクタール)。計画では、高級ホテル500室、住宅約1200戸、ゴルフ場2カ所、乗馬施設、幼稚園から高校までの学校、24時間体制の医療施設などを整備する。事業はイギリス系投資会社ルーベン・ブラザーズと不動産開発会社スリー・ルールズ・キャピタルが主導し、高級ホテルブランドのマンダリン・オリエンタルとローズウッド・ホテルズ&リゾーツも参画する予定である。

開発事業者は敷地の75%以上を緑地や自然保護区域として維持し、湿地約33エーカーの再生や砂丘、マングローブ林の修復を進めると説明している。また、施設全体を再生可能エネルギーで運営し、独自の発電設備や水供給システムを整備することで、公共インフラへの負担を避けるとしている。

水については、雨水や再生水を活用し、地下水の利用も飲料水に必要な範囲に限定する方針を示した。さらに、自治体向けに総額4000万ドルの公共事業支援も約束し、建設・運営を通じて1万7000人以上の雇用創出が期待できると強調している。

これに対し、地元の環境保護団体は地域住民や専門家が意見を述べる公聴会が開かれないまま許可が下されたことを問題視し、自治政府を批判した。一部の環境専門家も「考え得るあらゆる手段で計画と闘う」とし、この開発は島の持続可能性を脅かす重大な問題と訴えている。

プエルトリコのゴンザレス(Jenniffer González)知事は7月31日夜、深刻化する干ばつと慢性的な水不足を受け、水利用に関する非常事態を宣言した。こうした状況の中で大規模開発を認めたことに対し、環境団体は「島の限られた資源を危険にさらす」と反発を強めている。

一方、開発事業者は公共の水道網には接続せず、地域の農業用水にも影響を与えないと説明し、環境保全と経済発展を両立させるモデル事業になると理解を求めている。

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