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ドミニカ中絶禁止法、16歳で亡くなった少女の母親が憲法裁判所に異議申し立て

訴訟の中心となっているのは、2012年に16歳で亡くなったロサウラ・アルモンテ(Rosaura Almonte)さんの事例だ。
中米ドミニカ共和国、女性の権利拡充を訴えるデモ(Getty Images)

カリブ海の島国ドミニカ共和国で妊娠中に白血病治療の遅れによって死亡した少女の母親が、同国の厳格な中絶禁止法に異議を唱える法的手続きに踏み切った。訴状は今週、憲法裁判所に提出され、市民団体やキリスト教系団体もこれに加わった。

訴訟の中心となっているのは、2012年に16歳で亡くなったロサウラ・アルモンテ(Rosaura Almonte)さんの事例だ。ロサウラさんは急性白血病と診断されたが、妊娠していたため治療開始を巡る話し合いが長引き、十分な治療を受けられないまま死亡した。この出来事は国内外で大きな議論を呼び、少女は「エスペランシータ(小さな希望)」の愛称で知られるようになった。

母親は17日の声明で、「娘は必要な医療を受けられなかったために亡くなった。同じ苦しみを味わう母親を二度と生み出してはならない」と訴えた。今回の訴訟では、中絶を全面的に禁じる現行法が女性や少女の生命、健康、尊厳、平等の権利を侵害していると主張している。

ドミニカは中絶をいかなる場合でも認めていない数少ない国の一つである。レイプや近親相姦による妊娠、妊婦の生命が危険にさらされる場合、胎児が致死的な異常を抱える場合でも例外はない。中絶を受けた女性には2年以下の禁錮刑、医師や助産師には5年から20年の刑罰が科される可能性がある。

原告側は少なくとも①レイプや近親相姦による妊娠、②妊婦や少女の生命・健康が危険な場合、③胎児が出生後に生存できない重篤な異常を持つ場合の3つのケースでは中絶を認めるよう求めている。弁護団は「女性・少女が生命と法律のどちらかを選ばなければならない状況を終わらせることが目的だ」と述べた。

同国では若年妊娠や性暴力も深刻な社会問題となっている。政府統計によると、2024年には11~14歳の少女585人が出産し、2025年上半期には681件のレイプが報告された。活動家たちは実際の被害件数はさらに多いと指摘している。

今回の訴訟は一人の少女の死をきっかけに続いてきた議論を再び表面化させた。中絶禁止を維持すべきだとする宗教的・保守的勢力と、女性の健康と人権を守るため法改正を求める団体との対立は根強い。憲法裁判所の判断はドミニカの生殖医療政策と女性の権利を巡る今後の方向性を左右する重要な節目となりそうだ。

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