米国でカンジダ・アウリス拡大、感染者3100人超える
CDCによると、7月中旬時点の確定症例数は3100人を超え、2025年通年の報告数に迫る勢いで増加している。
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米疾病対策センター(CDC)が5日に公表したデータによると、多剤耐性を持つ真菌「カンジダ・アウリス(Candida auris)」の感染が全米23州で確認されていることが明らかになった。同真菌は重症化すると血流感染など命に関わる感染症を引き起こす恐れがあり、複数の抗真菌薬が効きにくいことから、公衆衛生上の重大な脅威として警戒が続いている。
CDCによると、7月中旬時点の確定症例数は3100人を超え、2025年通年の報告数に迫る勢いで増加している。州別ではテキサス州が700件以上で最多、ミシガン州などでも多くの症例が報告されている。感染は主に病院や介護施設などの医療機関で発生し、一般市民の間で広く流行している状況ではない。
カンジダ・アウリスは2009年に日本で初めて確認された酵母の一種で、米国では2013年に初めて報告された。その後、医療機関を中心に感染が拡大し、現在ではCDCが「緊急性の高い薬剤耐性病原体」の一つに位置付けている。患者や医療器具、環境表面を介して広がる特徴があり、長期間にわたって表面に生存できることから、院内感染対策の難しさが指摘されている。
特に感染リスクが高いのは、免疫機能が低下している患者や長期入院患者、カテーテルや人工呼吸器などの医療機器を使用している人、抗菌薬や抗真菌薬を長期間使用している人である。一方、健康な人が感染・発症する危険性は比較的低いと考えられている。
症状は感染部位によって異なるが、発熱や悪寒が続くほか、血圧低下や心拍数の増加、創傷感染、耳の感染などを引き起こす場合がある。また、症状がなくても菌を保有しているケースがあり、本人が気付かないまま医療施設内で感染を広げる要因になることもある。
治療には通常、エキノキャンディン系抗真菌薬が第一選択とされるが、一部の菌株ではこれにも耐性を示す例が報告されている。CDCは医療機関での手指衛生の徹底や患者の適切な隔離、環境消毒の強化に加え、抗菌薬・抗真菌薬の適正使用が感染拡大防止に不可欠だとしている。
