南アフリカ政府「移民問題をアフリカ大陸全体の問題として協議すべき」
南アでは今年、失業率の高さや治安悪化への不満を背景に、不法移民の国外退去を求める市民団体の抗議活動が各地で発生した。
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南アフリカ政府は5日、国内で不法移民を巡る抗議デモや外国人への暴力が相次いでいることを受け、移民問題をアフリカ大陸全体の課題として協議する必要があるとの考えを示した。ロナルド・ラモラ(Ronald Ozzy Lamola)国際関係・協力大臣は記者会見で、移民の流入は一国だけでは解決できない問題であり、アフリカ連合(AU)を中心とする包括的な議論が不可欠だと強調した。
南アでは今年、失業率の高さや治安悪化への不満を背景に、不法移民の国外退去を求める市民団体の抗議活動が各地で発生した。一部では外国人を狙った暴力事件も起き、多くの移民が帰国を余儀なくされた。
政府によると、マラウイやジンバブエ、モザンビークなど周辺国出身者を中心に約6万8000人が送還または自主帰国したという。こうした状況を受け、周辺国からは外国人排斥への懸念が示され、AUでも南アの対応が議論となった。
ラモラ氏は移民問題の背景には紛争や貧困、失業、政治的不安定など各国が抱える構造的な課題があると指摘した。その上で、国境管理の強化だけでは根本的な解決にはならず、移民を生み出す要因と受け入れ国側の負担の双方を議論する必要があると訴えた。
南ア政府は各国が自国の移民法を執行する権利を認めつつも、移民は秩序立ち、合法的に管理されるべきだとの立場を示している。
今回の提案の背景にはアフリカ北部のスペイン領セウタで発生した大規模な移民流入もある。6万人規模の移民がモロッコ側から一斉に越境し、多数の死者が出たこの事態は、欧州でも移民政策を巡る議論を再燃させた。
南アはこうした国際的な動向も踏まえ、移民問題は地域や大陸を越えて連携して取り組むべき課題だとして、今後開かれる南部アフリカ開発共同体(SADC)の首脳会議でも議題となる見通しだ。
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