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メキシコ2026年5月インフレ率3.94%、先月下回り中銀の目標レンジに

国家統計局INEGIが9日に公表したデータによると、月次ベースでは前月比0.21%減となり、約2年ぶりのマイナスとなった。
メキシコ、首都メキシコシティの市場(Getty Images)

メキシコの2026年5月の消費者物価指数(CPI)で前年同月比3.94%増となり、4月からさらに鈍化した。これにより、インフレ率は中央銀行が掲げる3%±1ポイントの目標レンジ内に約半年ぶりに戻った。市場予想の4.03%も下回り、物価上昇圧力の緩和が進んでいることを示した。

国家統計局INEGIが9日に公表したデータによると、月次ベースでは前月比0.21%減となり、約2年ぶりのマイナスとなった。食品やエネルギー価格の落ち着きが全体のインフレ率押し下げに寄与したとみられる。市場では、ここ数カ月続いていたインフレ減速の流れが改めて確認されたとの受け止めが広がっている。

一方で、物価情勢を巡る懸念が解消されたわけではない。価格変動の大きい項目を除いたコアインフレ率は前年同月比4.19%増。中銀目標を上回り、とりわけサービス価格の上昇が根強い。賃金上昇や需要の底堅さを背景に、サービス分野の価格が高止まりしている。

こうした状況を受け、市場関係者の間では金融政策の先行きに慎重な見方が広がる。中銀は先月の金融政策決定会合で政策金利を0.25ポイント引き下げて6.50%としたが、今後は追加利下げを急がず、物価動向を見極める可能性が高いとの見方が強い。中銀内部でも金融緩和のペースを巡って意見の相違がみられ、世界的な地政学リスクや国内景気の弱さも政策判断を難しくしている。

中銀はインフレ率を2027年第2四半期(4~6月)までに目標の3%へ安定的に収束させる方針を掲げている。しかし、サービス価格の高止まりや外部環境の不確実性を考慮すると、物価安定への道のりはなお平坦ではない。今回の統計はインフレ抑制に向けた前進を示す一方、政策当局にとっては引き続き慎重なかじ取りが求められる状況を浮き彫りにした。

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