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エジプト・UAE両中央銀行、バンク・ミスル問題に対応中、米制裁

エジプトとUAEにとって、今回の問題は単なる一銀行への制裁にとどまらない。
エジプトの国営銀行バンク・ミスルの外眼(ロイター通信)

アラブ首長国連邦(UAE)とエジプトの中央銀行は8月30日、エジプト第2位の銀行である国営バンク・ミスル(Banque Misr)をめぐり、連携して対応に当たっていると発表した。財務省が同銀行のUAE支店について、イランとの取引を理由に米ドルでの取引を停止させる措置を示したことを受けたものだ。両中銀は共同声明で、ミスルが通常通り業務を継続できるよう必要な措置を講じるとしている。

米財務省が示した措置は、ミスル全体を対象とするものではなく、UAEにある支店がドル建て取引を行えなくする内容となっている。正式な発効は一般からの意見募集期間を経た後、30日以内に見込まれている。ミスルは前日の29日、米財務省からの通知について内容を精査していると表明していた。

今回の措置の背景には、米国がイランに対する経済制裁を強化していることがある。トランプ政権はイランの経済的な資金源を断つため、同国との取引に関与する金融機関や企業への圧力を強めており、ドルを中心とする国際金融システムへのアクセスを制限することで、イランとの金融・貿易関係を縮小させる狙いがある。

エジプトとUAEにとって、今回の問題は単なる一銀行への制裁にとどまらない。ドル決済は国際貿易や金融取引において重要な役割を担っており、UAE支店の業務に制約が生じれば、顧客企業や国際取引にも影響が及ぶ可能性がある。一方、米国の制裁に抵触する取引を継続すれば、金融機関そのものが米国の金融網から締め出されるリスクもある。

両中銀が共同で対応を進める姿勢を示したことで、ミスルの業務への影響を抑えながら、米国の制裁措置にも対応する必要性が浮き彫りになった。今後、米財務省の制裁が実際に発効した場合、ミスルがどのようにUAEでの業務を維持するのか、またエジプトとUAEが米国との金融関係をどう維持するのかが焦点となる。

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