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エルサルバドルのギャング「バリオ18」の創設者が死亡

エルサルバドル政府は2022年以降、ブケレ大統領主導で「ギャング掃討作戦」が進められている。
2025年3月26日/エルサルバドル、中部テコルカの刑務所(AP通信)

中米エルサルバドルで巨大犯罪組織「バリオ18(18th Street Gang)」の創設メンバーであり指導者の一人として知られたカルロス・モヒカ(Carlos Mojica)が死亡した。政府当局が21日に明らかにしたもので、同国で進む大規模なギャング掃討作戦の象徴的な出来事として注目を集めている。

モヒカは長年にわたりバリオ18の幹部として活動し、同組織の拡大に深く関与したとされる。バリオ18は米ロサンゼルスで形成されたストリートギャングを起源とし、その後、中米各国に勢力を広げた。特にエルサルバドルではライバルの「MS-13(マラ・サルバトルチャ)」とともに国内治安を著しく悪化させた存在として恐れられてきた。麻薬取引や恐喝、殺人、誘拐などを繰り返し、長年にわたり一般市民を脅かしてきた。

エルサルバドル政府は2022年以降、ブケレ(Nayib Bukele)大統領主導で「ギャング掃討作戦」が進められている。警察と軍による大規模摘発で、これまでに9万人以上が逮捕された。政府はこの政策によって殺人件数が激減し、かつて世界有数の危険国と呼ばれた同国の治安が改善したと強調している。実際、観光客の増加や市民生活の正常化を指摘する声もある。

一方で、人権団体や国際機関は政府の強硬策に懸念を示している。裁判を経ずに長期間拘束されるケースや、無関係の市民が誤って逮捕される事例、拘置施設内での死亡などが問題視されている。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは非常事態宣言下で拘束中に死亡した者が複数確認されたと報告している。

バリオ18とMSー13は1990年代以降、中米地域の社会不安や貧困を背景に急速に勢力を拡大した。若者を取り込みながら地域社会を支配し、住民への恐喝や暴力行為を日常化させた結果、多くの市民が国外避難を余儀なくされた。エルサルバドルでは両組織の抗争によって高い殺人率が続き、国家の統治を揺るがす問題となっていた。

今回の指導者死亡について当局は詳細な死因を公表していないが、政府は今後もギャング組織の壊滅に向けた作戦を継続する姿勢を示している。長年にわたり国民を苦しめてきた暴力組織の弱体化が進む一方、法の支配と人権保護をどう両立させるかが、今後のエルサルバドル社会の大きな課題となっている。

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