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キューバ革命の英雄ラミロ・バルデス氏死去、94歳

バルデス氏は1932年生まれ。1953年にフィデル・カストロ氏らが主導したモンカダ兵営襲撃に参加した。
キューバ、首都ハバナ、ラミロ・バルデス氏(ロイター通信)

キューバ革命の英雄のひとりであるラミロ・バルデス(Ramiro Valdés Menéndez)氏が21日、94歳で死去した。ディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領が明らかにした。死因は公表されていない。バルデス氏は革命功労者として「共和国英雄」「革命司令官」などの称号を持ち、長年にわたり共産党や政府の中枢で活動した。

バルデス氏は1932年生まれ。1953年にフィデル・カストロ(Fidel Castro)氏らが主導したモンカダ兵営襲撃に参加した。当時21歳だった同氏は、その後メキシコへ亡命したカストロ氏と行動を共にし、1956年に革命家たちを乗せた小型船「グランマ号」でキューバへ上陸した82人の一員となった。上陸後の戦闘で生き残ったのはわずか12人で、フィデル・カストロ氏、弟のラウル・カストロ(Raul Castro)氏、アルゼンチン出身の革命家チェ・ゲバラ(Che Guevara)氏らとともに、後の革命政権の中核を形成した。

バルデス氏は東部山地でのゲリラ闘争に参加し、ゲバラ氏の副官として活動した。1958年末のサンタクララの戦いでは革命軍の勝利に貢献し、その後のバティスタ政権崩壊につながる重要な役割を果たした。1959年の革命成功後は、新政権の治安機関の設立を主導し、内相や国防次官、情報通信相、副大統領などの要職を歴任した。

フィデル・カストロ氏やゲバラ氏と同様に軍服姿を貫き、革命世代の象徴的存在として知られた。近年も副首相として活動し、慢性的な電力不足に悩むキューバでエネルギー政策や産業投資などを担当していた。90歳を超えても公務を続け、国民に節電や需要抑制を呼びかける姿がたびたび国営メディアで報じられていた。

ディアスカネル氏はSNSへの投稿で、「父を失ったような深い悲しみを感じる」と追悼し、「勝利の日まで、司令官よ永遠に」と別れの言葉を送った。バルデス氏は革命の理想と一党支配体制への忠誠を生涯貫いた人物として評価される一方、革命後の治安機関や国家統制の強化に深く関わった人物としても知られる。死去により、1959年の革命を直接担った「歴史的世代」の主要メンバーはさらに少なくなった。キューバにとって一つの時代の終わりを象徴する出来事となりそうだ。

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