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エチオピア議会選挙、アビー首相の与党が圧勝、紛争地域では投票行われず

今回の選挙は、下院547議席すべてを対象として6月1日に実施されたが、国内の一部地域では治安悪化の影響により投票が行われなかった。
2021年6月16日/エチオピア、南西部オロミア、アビー首相(AP通信/Mulugeta Ayene)

アフリカ東部・エチオピアで行われた議会選挙の結果、アビー(Abiy Ahmed)首相率いる与党・繁栄党が下院において圧倒的な議席を確保し、議会多数派を維持したことが明らかになった。選挙管理当局が21日に公表したデータによると、同党は約90%にあたる438議席を獲得し、過半数を大きく上回った。

今回の選挙は、下院547議席すべてを対象として6月1日に実施されたが、国内の一部地域では治安悪化の影響により投票が行われなかった。特に北部ティグレ州では2022年まで続いた内戦の影響により、前回に続いて投票が実施されていないほか、アムハラ州やオロミア州の一部でも武装勢力との衝突や治安不安によって投票所が閉鎖された。

繁栄党はアビー氏が2018年の就任後に旧与党連合を再編して設立した政党であり、前回2021年選挙でも大勝していた。今回も野党勢力は分裂し、統一した対抗軸を形成できないまま選挙戦に臨んだ。一方で、政府は経済成長や食料安全保障の改善などの成果を強調し、政権運営の継続を訴えた。

選挙は形式上は広範な有権者参加のもとで実施され、5000万人以上が登録したとされるが、投票環境については批判も出ている。野党や人権団体は政治的弾圧や反対派指導者の拘束などにより公平な競争環境が損なわれていると主張している。これに対し政府は、選挙は憲法と法に基づいて実施されたとして正当性を強調している。

また、今回の選挙では国際的な監視団の一部が参加したものの、地域ごとの安全状況の違いにより監視体制には制約があった。特に紛争地域の投票除外は選挙の代表性をめぐる議論を再燃させている。

アビー氏は2018年の就任以来、政治改革や和平交渉を進めてきた一方、国内では民族対立や武装勢力との衝突が断続的に続いている。今回の結果により、同氏は今後も強固な議会基盤を背景に政権運営を継続する見通しだが、国内の政治的分断と治安不安は依然として大きな課題となっている。

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