SHARE:

カナダ、50%のトランプ関税に備える、8月19日発動予定

対象となるのは約200億ドル相当の輸入品で、2025年の米国からカナダへの輸入額の約5.2%に当たる。
米国とカナダの国旗(Getty Images)

カナダ政府はトランプ米政権が8月19日に発動を予定するカナダ産品への50%関税を前に、企業や産業への影響に備えている。対象となるのは約200億ドル相当の輸入品で、2025年の米国からカナダへの輸入額の約5.2%に当たる。乳製品やワイン、家具、釣りざおなど幅広い品目が対象となり、中小企業やすでに苦境にある木材、ワイン産業などへの打撃が懸念されている。

カナダのルブラン(Dominic LeBlanc)貿易相らはワシントンDCで交渉を続けているが、両国の意見の隔たりは大きい。米側はカナダが米国産自動車や酒類、乳製品に対して差別的な扱いをしていると主張し、市場アクセスの改善を要求している。特に乳製品の市場開放や、州政府による米国産アルコールの流通制限が主要な争点となっている。一方、カナダは米国が鉄鋼やアルミニウムなどに課している関税の軽減を求めている。

今回の関税は北米の自由貿易体制にも影を落としている。トランプ(Donald Trump)米大統領はUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)について、更新を拒否しており、交渉は一段と不透明になっている。カナダ側は関税回避に向けて暫定的な合意をまとめる可能性を探っているものの、妥協できる範囲には限界がある。

経済全体への直接的な影響は限定的との見方もあるが、企業にとっては関税そのものに加え、今後の貿易政策が読めないことが大きな負担となる。投資や雇用の抑制につながる可能性もあり、19日の発動期限までに両国が歩み寄れるかが焦点となる。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします