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インドで全国統一模試NEETの再試験、問題流出で逮捕者も、軍・警察が警備強化

NEETはインドで最も競争が激しい試験の一つとされる。
2026年6月21日/インド、首都ニューデリーの試験会場(Getty Images/AFP通信)

インドで21日、医科大学進学希望者を対象とする全国統一試験「NEET(National Eligibility cum Entrance Test/全国医学系学部入学資格試験)」の再試験が実施された。5月に行われた本試験が大規模な問題流出疑惑を受けて無効となったためで、約220万人の受験生が再び試験に臨んだ。政府は試験の公正性を確保するため、かつてない規模の警備体制を敷き、各地の試験会場では厳重な本人確認や監視が行われた。

NEETはインドで最も競争が激しい試験の一つとされる。毎年200万人以上が受験する一方、医学部への進学を果たせるのは受験者全体の5~6%程度にすぎない。そのため多くの受験生が数年にわたり受験勉強に専念し、高額な予備校費用を投じて準備を進めている。今回の再試験はこうした受験生にさらなる精神的負担を与える結果となった。

問題となったのは5月3日に実施された試験である。捜査当局は試験問題が事前に流出し、一部の受験生や仲介業者の間で売買されていた疑いがあるとして調査を進めている。事件をめぐっては複数州で逮捕者が出ており、国家警察が大規模な捜査を開始した。教育行政を担う国家試験庁(NTA)は試験結果を取り消し、再試験を決めた。

再試験では不正防止策が大幅に強化された。受験会場には軍や警察が配置され、AIによる監視システムや顔認証、指紋認証、監視カメラが導入された。試験問題は厳重に管理され、一部地域では軍用機やヘリコプターを利用して輸送された。会場周辺には通信妨害装置も設置され、電子機器を利用した不正行為の防止が図られた。

さらに政府は、問題流出に利用された通信アプリ「テレグラム」の一時停止にも踏み切った。教育省は不正グループが同アプリを通じて試験問題や関連情報を売買していたと説明している。一方で、表現の自由や通信の権利を侵害する措置だとして、市民団体やデジタル権利擁護団体から批判も出ている。

試験当日、一部の受験生からは問題の難易度が高かったとの声が上がったものの、大きな混乱は報告されなかった。NTAは「問題流出に関する苦情は確認されていない」として、再試験はおおむね円滑に行われたとの認識を示した。

今回の事件は、インドの試験制度に対する信頼を大きく揺るがした。受験生や保護者の間では、相次ぐ不正や管理体制の不備への不満が高まっている。若年層の失業問題も重なる中、政府には試験制度の透明性向上と再発防止策の徹底が求められている。

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