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深刻化するキューバ危機、野良猫にも影響、餌や電力、医薬品が不足

野良猫たちへの影響はキューバの危機が人間社会だけでなく、社会を支えるさまざまな活動にまで及んでいることを示している。
2026年8月24日/キューバ、首都ハバナの野良猫保護センター(ロイター通信)

深刻な経済・社会危機に直面するキューバで、野良猫などの動物にも生活苦の影響が広がっている。首都ハバナで野良猫保護施設「アルダメロス」を運営するガブリエラ・ロペス(Gabriela Lopez)さんによると、施設では水不足や停電、物価上昇が重なり、野良猫の保護活動を続けることが難しくなっている。キューバでは今年に入り、米国の制裁強化や燃料封鎖の影響などを背景に経済・社会危機が深刻化している。

アルダメロスではこれまで、数日分の餌を常時保管できていたが、現在は冷蔵設備を十分に利用できないため、日々必要な分を確保する状況になっている。施設では衛生管理に欠かせない水の供給も不足し、電力についても1日に数時間しか利用できない日があるという。こうした問題は一つ一つが小さく見えても、積み重なることで動物保護施設の運営を圧迫している。

餌の確保も困難になっている。以前は企業などから食品の廃棄物を寄付してもらうことができたが、物価上昇と生活苦の深刻化によって、これまで無償で提供されていた食材が販売されるようになった。施設では鶏肉や魚、野菜などの食べ残しを加工して猫に与えているものの、安定した確保が難しくなっている。

問題は餌だけではない。ハバナの獣医師ダニエル・エルナンデス(Daniel Hernandez)さんによると、動物病院でも医薬品やワクチンの不足が深刻化している。特にワクチンは適切な温度で保管する「コールドチェーン」が必要だが、停電が頻発することで冷蔵設備を安定して稼働させることが難しくなっている。

さらに、観光業の低迷も動物保護活動に打撃を与えている。ロイター通信によると、観光客の減少によって、これまで寄せられていた現金や物資の寄付が大幅に減少した。こうした支援は、動物の保護やワクチン接種、害虫対策などを支える重要な資金源だったという。

施設の猫たちは食事の時間になると器に集まり、食後には床に寝転ぶなど一見すると穏やかに過ごしている。しかし、その背後では餌、水、電力、医薬品、寄付の不足が同時に進行している。

野良猫たちへの影響はキューバの危機が人間社会だけでなく、社会を支えるさまざまな活動にまで及んでいることを示している。

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