キューバ、深刻な物資不足の中で新学期、教員不足や停電が教育を直撃
キューバは無料かつ普遍的な教育制度を国家の重要な成果として位置付けてきた。
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深刻な経済危機が続くキューバで、約140万人の児童が来週、新学期を迎える。共産党は予定通り授業を開始する方針だが、交通や電力、学校用品、教員など幅広い分野で不足が深刻化しており、教育現場は厳しい状況に置かれている。トルヒージョ(Naima Ariadne Trujillo Barreto)教育相は27日、現在の経済的困難の中で新学期を開始できること自体が大きな成果だと強調した。
報道によると、特に深刻なのが学校制服の不足だ。工場では停電によって生産活動が断続的に停止し、小学校向け制服の需要に対して供給できるのはわずか12%にとどまる見通しである。共産党は制服が用意できない学校について、児童が動きやすく快適な服装で登校することを認めるなど、従来の規則を柔軟に運用する方針を示している。一方、赤いネッカチーフなど、キューバの学校教育を象徴する伝統的な要素は維持される。
教員不足も教育制度を圧迫している。全国の教員配置率は73%まで低下し、低賃金を理由に教職を離れたり、国外へ移住したりする教員が増えている。共産党は不足を補うため、大学生や退職者、他分野の専門職を教育現場に招き、追加の手当を支給する措置を進めてきた。特に人手不足が深刻な首都ハバナには、教員が比較的多い東部の州から約3000人を派遣する計画だ。
背景には、長期化する経済危機と米国による制裁がある。キューバ共産党は制裁強化が燃料や部品、原材料などの調達を困難にし、工場の稼働や公共サービスにも影響を及ぼしていると主張している。一方、国内では物価上昇や物資不足、長時間停電が続き、市民生活への負担が増している。
キューバは無料かつ普遍的な教育制度を国家の重要な成果として位置付けてきた。しかし、教員、教材、制服、電力など教育を支える基盤そのものが不足する状況は、その制度の持続可能性に疑問を投げかけている。
新学期の開始は教育制度を維持する共産党の意思を示す一方、深刻な経済危機が子どもたちの学習環境にも影響を与えている現実を浮き彫りにしている。
