メキシコ、主要アボカド生産地の輸出再開、治安改善、課題も
メキシコ政府は今回、地域に1500人以上の兵士や国家警備隊を追加投入し、治安改善を図った。
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メキシコ西部ミチョアカン州で16日、一時停止されていた米国向けアボカド輸出が再開された。米当局が同州での農産物検査を安全上の理由から停止したことを受け、輸出業者や生産者は8日間にわたり出荷を止めていたが、米側が警告を解除し、メキシコ政府が治安対策を強化したことで、再び流通が動き始めた。ミチョアカン州はメキシコ最大のアボカド産地である。
輸出再開を最も歓迎しているのが農園で働く作業員だ。AP通信の取材に応じた作業員は輸出停止によって数日間仕事がなくなったが、警告解除の翌朝には農園に戻り、約6メートルの高さまで木に登って収穫を再開した。賃金を再び受け取れることへの喜びを口にし、停止が地域の労働者の生活を直接圧迫していたことをうかがわせた。
一方、輸出業界には治安への不安が根強く残る。ミチョアカン州では麻薬カルテルなどの犯罪組織が活動し、農家や業者を狙った恐喝や暴力が問題となっている。アボカド産業では犯罪組織へのみかじめ料の支払いを迫られるケースがあり、輸送車両が警察の護衛を必要とすることもある。米農務省の検査官も過去に脅迫や襲撃を受けており、今回の輸出停止もこうした治安上の懸念を背景としていた。
メキシコ政府は今回、地域に1500人以上の兵士や国家警備隊を追加投入し、治安改善を図った。検査官が戻り、選別・包装施設も作業を再開したことで、輸出網は急速に正常化している。しかし、生産者の間では「しばらくは安全でも、この先どうなるか分からない」との警戒感が残る。
アボカド輸出はメキシコ経済だけでなく、現地で働く約20万人の生活を支える重要産業でもある。輸出再開による安堵の一方、犯罪組織の影響を抑え、安定した生産と輸出を維持できるかが今後の課題となる。
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