コンゴ・エボラ流行、一部地域で状況改善も収束見通せず、WHO「警戒態勢を維持」
16日時点で確定症例数は7200人以上、死者は3500人を超えた。
.jpg)
世界保健機関(WHO)は16日、コンゴ民主共和国東部で続く「エボラ出血熱」の流行について、一部地域では感染拡大を抑える「心強い兆候」が確認されている一方、別の地域では新規感染者が急増しているとして警戒を呼びかけた。
今回の流行では「ブンディブギョ株」と呼ばれるエボラウイルスが確認されている。WHOによると、流行は5月中旬に確認され、その後、複数の州へ広がった。16日時点で確定症例数は7200人以上、死者は3500人を超えた。
一方、北東部イトゥリ州では感染状況に改善の兆候が出ている。WHOのテドロス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は16日、同州で感染拡大の速度が低下していると指摘した。また、東部・南キブ州でも5月以降、新たな感染者が確認されていないという。こうした動きから、保健当局は対策が一定の成果を上げているとみている。
しかし、東部・北キブ州では状況が悪化している。週間の新規感染者数は約100人から2週間で200人超に増加しており、感染拡大の中心が移動している可能性もある。WHOは今回の流行を単一の感染拡大として捉えるのではなく、地域ごとに異なる複数の流行が同時に進行している状況として対応する必要があるとみている。
さらに、紛争による市民の一斉避難や治安上の問題、医療体制への負担も感染対策を難しくしている。WHOは感染者の早期発見、接触者の追跡、地域住民との信頼関係の構築を継続する必要があると強調している。特に住民の不安や誤情報が検査や治療、接触者追跡を遅らせる可能性があり、地域社会との協力が重要になっている。
今回の状況は、感染者数が減少する地域が現れたからといって流行全体が収束したとは判断できないことを示している。WHOは改善を「心強い兆候」としながらも、感染が急増する地域への対応を強化し、流行を完全に抑え込むまで警戒を維持する必要があるとしている。
