SHARE:

南アフリカで女性への暴力深刻化、ラマポーザ大統領『国家の恥』と表明

問題となっているのは、ヨハネスブルク近郊のエクルレニ市で女性の遺体が相次いで見つかった事件だ。
2026年9月24日/南アフリカ、ケープタウン、女性に対する暴力に抗議するデモ(ロイター通信)

南アフリカで女性に対する暴力と殺人が相次ぎ、社会の怒りと不安が強まっている。ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領は国民向け演説で、女性に対する暴力を「国家の恥」と表現し、政府として対策を強化する考えを示した。

問題となっているのは、ヨハネスブルク近郊のエクルレニ市で女性の遺体が相次いで見つかった事件だ。7月以降、11人の遺体が発見され、被害者の多くは20代から30代とされる。一部の遺体には性的暴行を受けた形跡があったという。警察は11件すべてが同一人物による犯行だとは確認しておらず、複数の可能性を視野に捜査を続けている。

ラマポーザ氏は演説で、政府のこれまでの取り組みだけでは女性を暴力から守るのに十分ではなかったと認めた。警察と検察当局に対しては、女性や子どもが被害に遭った未解決の殺人、殺人未遂、強姦、重大な性犯罪などを対象に、事件の再確認を進めるよう指示した。また、DNAなどの法科学的証拠の処理能力を強化し、捜査の遅れを解消する方針も示した。

今回の事件をめぐっては、政府の対応を求める抗議活動も広がっている。ヨハネスブルクやケープタウンでは女性への暴力に抗議する集会や追悼デモが行われた。今回の女性殺害によって、政府が長年掲げてきた対策の実効性を問う声が改めて強まっている。

ラマポーザ氏は女性自身が夜間の外出を避けたり、帰宅経路を変更したりすることで身を守らなければならない状況を問題視し、男性側にも暴力を防ぐ責任があると訴えた。

政府は警察や司法機関による捜査体制の強化に加え、危険な地域の確認や被害者支援などを進める方針で、相次ぐ女性殺害を社会全体の課題として対応する姿勢を示している。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
あなたへのおすすめ