◎感染が確定した患者は63人に達し、そのうち29人が死亡した。
2022年10月6日/ウガンダの医療従事者(Getty Images)

世界保健機関(WHO)は6日、ウガンダのエボラ出血熱による死者数が増加し、29人の死亡が確認されたと発表した。

テドロス事務局長は声明で、「感染が確定した患者は63人に達し、そのうち29人が死亡した」と報告した。

エボラウイルスはリスクグループ4に該当するウイルスのひとつで、治療開始が遅れると致死率は90%に達する。感染者の血液、臓器、体液に直接触れることで感染する。

WHOによると、医療従事者10人が感染し、4人が死亡したという。また、4人が回復し経過観察を受けているとした。

エボラに感染し死亡したと「疑われる人」も複数確認されている。

政府は先月、中部ムベンデ県で男性1人がエボラ出血熱で死亡したと発表。2019年以来の死者を報告した。当局によると、1人目の犠牲者(24歳男性)のサンプルを調査した結果、スーダン株であることが確認された。

スーダン株がウガンダで確認されたのは4回目。スーダンでは3回流行している。

スーダン株の感染力はザイール(現在のコンゴ民主共和国)株に比べると弱く、死亡率も低いとされる。

EUは4日、赤十字国際委員会(ICRC)の緊急要請に基づき、ウガンダを支援するために20万ユーロを拠出すると発表した。

エボラウイルスはコンゴ民主共和国(旧ザイール)で1976年に初めて確認され、急速に拡大。これまでに約1万5000人が死亡している。

2013年から2016年にかけて西アフリカで発生したパンデミックでは1万1000人以上が死亡している。

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