バングラデシュ政府、2026年度予算案を公表、過去最大規模
今回の予算は2024年の政変によって長期政権を率いたハシナ政権が崩壊した後、新たに発足したラーマン政権下で編成された初の年度予算となる。
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バングラデシュ政府は11日、2026年度(26.7~27.6)の国家予算案を発表した。総額は9兆3800億タカ(約12.2兆円)と過去最大規模で、実質国内総生産(GDP)成長率6.5%、インフレ率7.5%を目標に掲げた。高止まりする物価や投資低迷、金融部門の脆弱性に直面する中、政府は積極的な財政支出を通じて景気回復を目指す方針だ。
今回の予算は2024年の政変によって長期政権を率いたハシナ政権が崩壊した後、新たに発足したラーマン政権下で編成された初の年度予算となる。ラーマン(Tarique Rahman)首相は経済改革を進める一方で、国際通貨基金(IMF)など国際金融機関との協力を強化し、財政基盤の立て直しを急いでいる。
予算案によると、歳出総額は前年度比19%増となり、道路やエネルギー、インフラ整備などを中心とする開発支出は47%増の3兆1600億タカに拡大する。一方で税収などの歳入目標は6兆9500億タカに設定され、政府は税制改革や徴税体制の改善を通じて財源確保を図る考えだ。
チョードリー(Amir Khasru Mahmud Chowdhury)財務相は議会演説で、「マクロ経済の安定回復、国民の購買力向上、生活水準の改善が最優先課題だ」と強調した。また、景気回復と雇用創出を促進するため、投資環境の改善や輸出競争力の強化にも取り組む方針を示した。
政府は財政赤字を2兆4300億タカと見込み、GDP比では約3.6%に抑える計画である。不足分は国内外からの借り入れで賄うが、銀行部門への負担軽減を目的として、従来よりも海外からの資金調達比率を高める方針を打ち出した。
近年のバングラ経済は成長鈍化が続いている。政府によると、GDP成長率は2022年度の5.78%から2023年度には4.22%へ低下し、2025年度は3.49%程度にとどまる見通しである。輸出産業の柱である縫製部門の需要低迷や金融機関の不良債権問題、高インフレが重荷となっている。中央銀行も先月、企業支援や雇用創出を目的とする49億ドル規模の景気刺激策を発表していた。
予算案のテーマは「民主的で人間的、そして包摂的な経済への道程」である。政府は税制、銀行制度、財政運営の改革を進めるとともに、輸出拡大や投資促進を通じて経済成長の再加速を目指している。とりわけ輸出収入の8割以上を占める縫製産業が、今後の成長戦略の中心的役割を担うとみられる。政権交代後初の大型予算が、停滞する経済の立て直しにつながるかが注目されている。
