◎リビア北部は欧州を目指す亡命希望者の拠点になっている。
2022年5月25日/チュニジア沖、亡命希望者たち(Getty Images/AFP通信)

国際移住機関(IOM)によると、チュニジアやリビアから海路で欧州を目指す亡命希望者の事故が多発しているという。

IOMは2022年第1四半期だけで少なくとも600人が行方不明になったと報告している。

チュニジア当局によると、24日遅くに南東部沖で発生した移民ボートの転覆事故では少なくとも75人が行方不明になったとみられる。

この木造船には200人近くの亡命希望者が乗船していたと伝えられている。

IOMは、「チュニジア海軍は30人を救助したものの、少なくとも75人が行方不明」と報告している。この救助活動にはスペインのNGO「プロアクティバ・オープン・アームズ(Proactiva Open Arms)」も参加した。

オープン・アームズは110人を救助したと報告している。チュニジア海軍と沿岸警備隊は行方不明者の捜索を続けている。

IOMで移民保護を担当するシローニ(Alice Sironi)氏はAP通信のインタビューの中で、「リビアからチュニジアを経由する地中海中央部ルートは特に事故率が高い」と述べている。

シローニ氏によると、チュニジア当局は行方不明者の捜索と保護に尽力しているが、設備や予算には限りがあるため、国際社会の支援が欠かせないという。「亡命希望者を保護した国は宿泊施設や食料などの支援物資も準備しなければなりません...」

チュニジア当局によると、24日の事故でこれまでに回収した遺体は26日時点で1体のみだという。

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