チュニジア最高裁、反政府勢力の有罪判決を維持、最長45年の刑に懸念も
今回の事件では、国家の内外の安全保障に対する陰謀、テロ組織の結成・参加、国家体制の変更を試みた罪などが問われた。
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チュニジアの最高裁に当たる破棄院は4日、国家安全保障に対する陰謀などの罪に問われた野党政治家や弁護士、人権活動家ら数十人について、有罪判決を維持した。被告側の上告を退けたもので、昨年控訴審で言い渡された最長45年の禁錮刑が維持されることになる。国営メディアが司法関係者の話しとして報じた。
今回の事件では、国家の内外の安全保障に対する陰謀、テロ組織の結成・参加、国家体制の変更を試みた罪などが問われた。被告側は一貫して容疑を否認しており、弁護団も訴追内容や裁判手続きに問題があるとして争ってきた。著名な野党指導者シェビ(Ahmed Najib Chebbi)氏やイッサ(Chaïma Issa)氏、ムバレク(Jaouhar Ben Mbarek)氏らも有罪となっている。
事件を巡っては、チュニジア国内だけでなく国際社会からも司法の独立性や政治的自由に対する懸念が強まっている。背景には、サイード(Kais Saied)大統領が2021年7月に議会を停止し、当時の首相を解任したうえで大統領令による統治を強めてきた経緯がある。その後、野党活動家やジャーナリスト、弁護士らの逮捕・訴追が相次ぎ、政府による反対勢力への締め付けが強まっているとの批判が出ている。
サイード氏は今回の訴追について、国家安全保障を守り、国家に対する陰謀を追及するために必要な措置だと強調している。一方、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、事件を政治的動機によるものと批判し、公正な手続きが守られていないとして有罪判決の取り消しを求めていた。
さらに同団体は、収監された活動家らの健康状態にも懸念を示している。長期の勾留に加え、熱波によって換気の悪い刑務所内の環境が悪化していると指摘していた。
最高裁の判断によって刑事手続き上の争いは大きな節目を迎えたが、今回の判決はサイード政権下で進む政治的自由の後退と司法の独立を巡る議論を一段と深めることになりそうだ。
