タンザニアの自然保護区でライオン10頭死ぬ、毒物摂取か、当局が捜査
野生動物への毒物使用は、東アフリカの一部地域で繰り返し問題となっている。

タンザニア北部のンゴロンゴロ自然保護区でライオン10頭が死んでいるのが見つかった。地元当局が20日、明らかにした。それによると、死骸は18日に見つかり、予備調査の結果、毒物を摂取した可能性があるとして、当局が捜査を進めている。
死骸が発見されたのは、ンゴロンゴロ自然保護区内にある国立公園の一角。同保護区は声明で、10頭が毒物を口にしたことによって死亡した可能性があると説明した。ただし、現時点では毒殺と断定されておらず、当局が関係者から話しを聞いている。
ンゴロンゴロ自然保護区はユネスコの世界遺産に登録されており、タンザニアを代表する観光地の一つだ。ライオンのほか、アフリカゾウ、バッファロー、絶滅が危惧されるクロサイなど、多様な野生動物が生息している。今回の大量死は東アフリカにおける大型肉食動物の保全をめぐる問題を改めて浮き彫りにした。
野生動物への毒物使用は、東アフリカの一部地域で繰り返し問題となっている。特にライオンなどの捕食者が家畜を襲うことをめぐり、家畜所有者との間で衝突が起きるケースがある。毒物を使った駆除は、標的となった動物だけでなく、その死骸を食べるハゲワシなどにも被害を及ぼす可能性がある。
今回の事件の背景や毒物の種類、使用された経緯は明らかになっていない。一方、隣国ケニアでは8月、ゾウ18頭の死骸をめぐる捜査で4人が逮捕されている。
東アフリカの野生動物保護区では、観光資源としての価値だけでなく、生態系そのものを維持する観点からも密猟や毒物使用への対策が課題となっている。
