スーダンの電力網が崩壊の危機、準軍事組織RSFのドローン攻撃で変電所相次ぎ破壊

人権団体エマージェンシー・ロイヤーズによると、10月初旬以降、攻撃を受けた変電所は15カ所に上る。
2023年4月18日/スーダン、首都ハルツーム(Marwan Ali/AP通信)

アフリカ北東部・スーダンで、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」によるものとみられるドローン攻撃が相次ぎ、国内の電力供給網が崩壊の危機に直面している。AP通信によると、11月1日、北部州の2地域で変電所がドローンによる攻撃を受け、広い範囲が停電した。軍事政権と人権団体はRSFの攻撃と指摘している。

人権団体エマージェンシー・ロイヤーズによると、10月初旬以降、攻撃を受けた変電所は15カ所に上る。今回の攻撃では建屋が焼失し、警備員1人が死亡した。停電によって市場や病院、パン店の営業が停止。水道供給にも影響が及んでいる。非常用発電機を動かす軽油も不足しており、農業用ポンプが使えないため、作物の栽培にも支障が出る恐れがある。

さらに、白ナイル州にある国内最大級の火力発電所もドローン攻撃で停止した。変圧器4基が破壊され、発電設備3基が損傷したという。現在、国内の電力供給は、発電能力125万キロワットのダムに大きく依存し、同ダムが国内電力の70%超を供給する状況となっている。戦争前に440万キロワットだった国内発電量は110万キロワットまで低下した。

停電は医療にも深刻な影響を及ぼす。保健当局は病院や透析施設などの機能に加え、医薬品やワクチンの冷蔵保管が脅かされると警告する。

スーダン外務省は攻撃に使われたドローンについて、アラブ首長国連邦(UAE)から供給され、エチオピア領内から発進したと主張している。UAEはRSFへの武器供与を否定しており、RSFはコメントを出していない。

内戦による死者は少なくとも5万9000人、避難民は約1300万人に達しており、電力インフラへの攻撃が人道危機を一段と深刻化させている。

あなたへのおすすめ