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南アフリカで反移民デモ激化、政府が庇護申請の受け入れ指令を撤回

撤回された指令は、内務省が9月28日に各難民受け入れ事務所へ出したものだ。
2026年10月8日/南アフリカ、ヨハネスブルグ、不法移民に抗議するデモ(ロイター通信)

南アフリカ政府は9日、難民としての庇護を求める申請の受け入れ手続きを拡大する指令を撤回した。最大都市ヨハネスブルクと港湾都市ダーバンで反移民デモが暴動に発展し、車両への放火や外国人が経営する店舗の略奪が発生したことを受けた措置だ。アフリカ最大の経済規模を持つ同国では、移民をめぐる社会的緊張が高まっている。

撤回された指令は、内務省が9月28日に各難民受け入れ事務所へ出したものだ。7月7日の憲法裁判所の判決を実施するため、不法入国などの手続き上の理由だけで庇護申請の機会を拒否しないようにする狙いがあった。判決は、申請者の入国経緯などを理由に審査へのアクセスを一律に制限することを認めないとするものだった。

しかし、指令の実施後、難民受け入れ事務所には申請希望者が相次ぎ、数日で窓口業務が処理能力を超えた。内務省は9日の声明で、職員の安全が脅かされ、公共の安全と秩序にも重大な懸念が生じたと説明した。今後、政府は憲法裁の判断を順守しながら、現場で実行可能な運用方法を検討する。

政府は今回の混乱の背景に判決をめぐる誤情報の拡散があると主張している。内務省は声明の中で、判決によって、不法滞在者に難民資格や永住権などが自動的に与えられるわけではないと強調した。庇護申請を審査する機会を保障することと、申請を認めて在留資格を付与することは別の問題だという立場だ。

8日の暴動では、ダーバンで14台、ヨハネスブルクのソウェト地区で10台の車両が放火されたほか、外国人経営の店舗が略奪被害に遭った。警察は9日、ソウェトで平静が戻り、ダーバンでも状況が安定したと説明した。警察は迅速な対応によって被害の拡大を防いだとしている。

南アでは失業や犯罪、公共サービスへの負担を移民の責任とする主張が広がり、反移民デモが数カ月にわたって続いてきた。こうした動きは他のアフリカ諸国との関係にも影響し、数千人の外国人が同国を離れる事態となっている。

一方、専門家らは、移民が雇用や犯罪などの問題を引き起こしているとの主張には十分な根拠がないと指摘する。政府には司法判断の履行と難民制度の運用改善に加え、暴力の抑止と外国人住民の安全確保が求められる。

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