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インドネシア山火事、オランウータンへの被害深刻、救助された個体にやけどや呼吸障害

中央カリマンタン州の保護区では、雌のオランウータン「ノビタ」が、葉をほとんど失った木にしがみついているところを発見された。
2026年9月12日/インドネシア、西カリマンタン州郊外の道路(AP通信)

インドネシアのボルネオ島やスマトラ島で森林火災が広がり、絶滅の危機に瀕するオランウータンへの被害が深刻化している。救助隊は火災現場に取り残された個体の保護を進めているが、やけどや煙の吸入による呼吸障害を負う個体が相次いでいる。

中央カリマンタン州の保護区では、雌のオランウータン「ノビタ」が、葉をほとんど失った木にしがみついているところを発見された。推定3~4歳のノビタは、焼けた地面を通って木に逃げようとした際、手のひらや足の裏に火傷を負ったとみられる。救助隊は麻酔を使って保護し、酸素投与と点滴を行った後、州内のリハビリ施設に移した。ケガが回復した段階で、野生環境で生きていく能力を評価し、自然に戻せるかどうかを判断するという。
一方、西カリマンタン州郊外の農園では、推定20歳のオランウータンが呼吸困難に陥っているところを住民が発見した。警察によると、このオランウータンは医療施設に搬送されたが、助からなかったという。

政府によると、カリマンタン島では10月10日までに、オランウータンを含む野生動物270頭以上が救助、リハビリ、または安全な生息地への移送の対象となった。
火災拡大の背景には、エルニーニョ現象による乾燥の長期化や水不足がある。政府統計では、2026年1~7月に焼失した土地は2000平方キロメートルを超えた。衛星画像を用いて火災を監視する団体は8月末までの焼失面積を約8960平方キロメートルと推計している。水不足は消火活動も妨げており、日本などが消火活動を支援している。
森林火災の影響は野生動物だけにとどまらない。有害な煙は800キロ以上離れたフィリピンにまで到達し、マレーシア領ボルネオ島では非常事態が宣言された。
中央カリマンタン州当局は火災対策、生息地の保護、監視、迅速な救助を一体的に進める必要があると指摘する。森林や泥炭地の焼失は、動物の逃げ場や餌場を奪い、生態系全体に長期的な影響を及ぼしかねない。救助活動に加え、火災の予防と生息環境の回復が重要な課題となっている。

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