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南アフリカ2026年6月インフレ率5.0%、中銀の利上げ観測高まる

燃料価格の上昇を背景に運輸費が押し上げ要因となり、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアインフレ率も4.1%と市場予想を上回った。
2025年5月20日/南アフリカ、ヨハネスブルグのスーパーマーケット(ロイター通信)

南アフリカの統計局が22日に公表した先月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.0%増となり、5月の4.5%から加速した。市場予想の4.7%も上回り、約2年ぶりの水準となった。

燃料価格の上昇を背景に運輸費が押し上げ要因となり、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアインフレ率も4.1%と市場予想を上回った。これを受け、市場では南アフリカ準備銀行(中銀)が次回の金融政策決定会合で追加利上げに踏み切るとの見方が強まっている。

今回のインフレ加速の背景には、中東情勢の緊迫化に伴う国際原油価格の上昇がある。南アは燃料輸入への依存度が高く、ガソリン価格の上昇が輸送コストを通じて幅広い品目に波及した。

物流費の増加は企業の価格転嫁を促し、家計にも大きな負担を与えている。インフレ率は中銀の目標レンジ内にあるものの、目標とする3%前後を大きく上回っている。

中銀はこれまで、景気への配慮から慎重な金融政策運営を続けてきたが、物価上昇圧力の再燃により対応を迫られている。同行は最近、2026年のインフレ率見通しを3.7%から4.4%に、2027年についても3.3%から3.7%にそれぞれ引き上げた。

家計の期待インフレ率も悪化しており、物価上昇が定着するリスクを抑えるため、政策金利を0.25ポイント引き上げる可能性が高いとの見方が市場で優勢となっている。

利上げはインフレ抑制に一定の効果が期待される一方、低迷する景気への影響も懸念される。南ア経済は電力不足や高い失業率など構造的な課題を抱えており、借入コストの上昇は企業の設備投資や個人消費を一段と冷え込ませる恐れがある。中銀は物価安定と景気下支えの両立という難しい判断を迫られることになる。

外国為替市場ではインフレ統計の公表後もランド相場は比較的落ち着いた値動きとなったが、投資家の関心は次回の中銀会合に集中している。市場では今回の物価指標が利上げを後押しする決定的な材料になったとの見方が広がっている。中銀がどのような政策姿勢を示すかが、南ア経済や金融市場の先行きを左右することになりそうだ。

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