セネガルのファイ大統領が新党結成、与党PASTEF分裂

ファイ氏とソンコ前首相は長年の盟友として知られ、2024年の大統領選では、立候補資格を失っていたソンコ氏がファイ氏を後継候補として擁立した。
アフリカ西部・セネガルのファイ大統領(AP通信)

セネガルのファイ(Bassirou Diomaye Faye)大統領は26日、新党を正式に発足させた。2024年の大統領選で政権交代を実現したソンコ(Ousmane Sonko)前首相が率いる与党PASTEF(労働・論理・博愛のためのセネガル・アフリカ愛国党)との決別を明確にしたもので、政権与党内の亀裂は決定的となった。

ファイ氏は首都ダカールで開かれた結党大会で、新党の発足は国民に奉仕するための新たな政治的基盤を築くことが目的だと説明した。新党は大統領を支持する議員や地方政治家、各地の支持組織を結集し、今後の地方選挙や国政選挙に向けた受け皿となる見通しである。

ファイ氏とソンコ氏は長年の盟友として知られ、2024年の大統領選では、立候補資格を失っていたソンコ氏がファイ氏を後継候補として擁立した。ファイ氏は汚職撲滅や経済改革、資源収入の公平な分配などを掲げて勝利し、政権発足後はソンコ氏を首相に起用した。しかし、その後は経済運営や政策決定を巡る考え方の違いが表面化し、両者の関係は急速に悪化した。

特に債務問題への対応や国際通貨基金(IMF)との協議を巡って意見の隔たりが広がったとされる。政府は前政権時代の未公表債務などへの対応を迫られており、財政再建と経済成長の両立が大きな課題となっている。こうした状況の中で、政権内の対立は修復困難な段階に入り、ソンコ氏は首相を退任した一方、国民議会議長として政治的影響力を維持している。

今回の新党結成は、今月初めから報じられていた構想を正式に実現したものであり、ファイ氏が独自の政治基盤を確立する姿勢を鮮明にした形だ。一方で、PASTEFの支持率は高く、改革路線を掲げる勢力が2つに分裂したことで、今後の政局は流動化する可能性がある。

専門家は、新党の発足によって2027年の地方選挙や2029年の大統領選を見据えた政治再編が加速するとの見方を示している。一方、与党勢力の分裂が続けば、雇用創出や反汚職改革、天然資源開発の利益拡大といった政権発足時に掲げた改革の実現が遅れる恐れもある。ファイ氏は新党を通じて政権運営の主導権確立を目指すが、国内経済の立て直しと政治的安定を両立できるかが今後の課題となる。

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