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サントメ・プリンシペ大統領選、現職のビラ・ノバ氏が再選

人口約24万人のサントメ・プリンシペはカカオ生産を基幹産業とする小国で、経済の多角化や雇用拡大が長年の課題となっている。
2026年7月19日/アフリカ西部の島国サントメ・プリンシペ、記者団の取材に応じるカルロス・ビラ・ノバ大統領(ロイター通信)

アフリカ西部の島国サントメ・プリンシペで19日に行われた大統領選で、現職のカルロス・ビラ・ノバ(Carlos Manuel Vila Nova)大統領が再選を確実にした。選挙管理委員会が20日に公表した開票結果(暫定)によると、ビラ・ノバ氏は得票率55%超を獲得し、過半数を上回ったため決選投票を回避して2期目の当選を決めた。主要野党候補の得票率は41%余りにとどまった。

ビラ・ノバ氏は2021大統領選で与党・独立民主行動党(ADI)の支援を受けて初当選したが、その後、与党との対立を深めた。2025年にはトロボアダ(Patrice Trovoada)首相を解任したことで政治的な亀裂が決定的となり、今回の選挙では無所属候補として再選を目指した。それでも現職としての知名度や安定した支持を背景に、過半数の支持を集めた。

一方、野党候補は若年層の雇用創出や海外への若者流出の抑制を主要公約に掲げ、経済改革の必要性を訴えた。しかし、国民の多くは政治的安定を重視し、現職続投を選択したとみられる。

人口約24万人のサントメ・プリンシペはカカオ生産を基幹産業とする小国で、経済の多角化や雇用拡大が長年の課題となっている。かつては沖合油田開発への期待も高かったが、本格的な産業育成には至っていない。

同国は1990年に複数政党制へ移行して以降、アフリカでは民主的な選挙が定着した国の一つと評価されている。ただし、2022年には南アフリカの元傭兵組織の関係者らが関与したクーデター未遂事件が発生し、政治的安定性への懸念も浮上した。今回の大統領選は、その後初めて国民が国家の進路を選択する重要な機会となり、大きなトラブルなく投票を終えたことで民主主義を世界に示した。

ビラ・ノバ氏は今後5年間の任期で、停滞する経済の立て直しや若者の雇用創出、投資環境の改善に加え、政治的対立の修復にも取り組むことになる。9月には議会選挙が予定されており、大統領選で示された民意が今後の政権運営や議会勢力図にどのような影響を与えるか注目される。

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