ナイジェリアで燃料価格が過去最高、2027総選挙を前に生活費圧迫が再燃
9月のガソリン価格は最大都市ラゴスと首都アブジャで1リットル当たり約1400ナイラ(約165円)となり、1カ月前の約1200ナイラから上昇した。
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アフリカ西部・ナイジェリアで燃料価格の上昇が続き、生活費をめぐる懸念が再び強まっている。中東情勢の緊迫化を背景に世界の原油価格が上昇しているためで、2027年1月に予定される大統領選挙を前に、ティヌブ政権の経済政策にも注目が集まっている。
ロイター通信によると、9月のガソリン価格は最大都市ラゴスと首都アブジャで1リットル当たり約1400ナイラ(約165円)となり、1カ月前の約1200ナイラから上昇した。北部では1500ナイラに達する給油所も確認されている。ディーゼル価格は2000ナイラを超え、輸送業者や企業にとって燃料費の負担が一段と大きくなっている。
今回の価格上昇は、ナイジェリア国内で製油所が稼働しているにもかかわらず発生している。アフリカ最大のダンゴート製油所は日量70万バレルの能力で稼働しているが、原油価格の上昇を受けて卸売価格を1リットル当たり1350ナイラに引き上げた。国内精製能力の拡大だけでは、国際的な原油市場の変動から消費者を完全に切り離せない実情が浮き彫りになっている。
燃料価格をめぐっては、ティヌブ(Bola Tinubu)大統領が2023年に実施したガソリン補助金の廃止も議論の対象となっている。補助金廃止は投資家から評価された一方、反対派からは家計の購買力を低下させ、生活費危機を深刻化させたとの指摘が出ている。ティヌブ氏は補助金政策に戻る考えはないとしている。
消費者物価指数(CPI)は8月に前年同月比15.39%と7月の15.43%からわずかに低下し、食料インフレ率も19.57%まで鈍化した。しかし、燃料価格の上昇が輸送費や物流費を通じて食品など幅広い商品の価格を押し上げれば、インフレ鈍化の流れが弱まる可能性がある。
2027年の選挙を前に、野党は燃料価格を政府の経済運営を評価する争点として取り上げている。労働組合側からは賃金支援の拡充や、製油所へのナイラ建て原油供給を求める声も上がっており、燃料価格の動向は今後、家計だけでなくナイジェリアの政治・経済政策をめぐる議論にも影響を与えることになりそうだ。
