コンゴで憲法改正反対デモ、警察が催涙ガス、大統領3選への道開く動きに野党反発

デモを主催したのは、今年5月に主要野党が結成した「C64」と呼ばれる連合体だ。
2026年9月15日/コンゴ民主共和国、首都キンシャサ、憲法改正案に抗議するデモ(AP通信)

コンゴ民主共和国で15日、チセケディ(Félix Tshisekedi)大統領の3選を可能にしかねない憲法改正案に反対する大規模な抗議デモが行われ、警察が催涙ガスや威嚇射撃で一部の暴徒を排除した。首都キンシャサでは数千人が市内を行進し、当初は平和的に行われていたものの、政府支持派との衝突をきっかけに緊張が高まった。抗議活動は他の都市でも行われた。

デモを主催したのは、今年5月に主要野党が結成した「C64」と呼ばれる連合体だ。野党は憲法改正がチセケディ氏の長期政権につながるとして強く警戒している。チセケディ氏は2019年に就任し、現在の任期は2028年までとなっているが、国民投票で承認されれば3期目を目指す意思を示している。

現在のコンゴ憲法は大統領の任期制限に関する規定の改正を認めていない。一方、国民議会で審議されている憲法改正案では、国家機関を麻痺させる「重大な機能不全」が発生した場合、国民投票を通じて大統領の任期制限を含む規定を変更できる可能性が示されている。野党はこれを政権維持のための制度変更とみなし、「国家の安定に対する重大な脅威」と批判している。

野党は各地で抗議デモを続けている。6月の抗議でも警察が集会を解散させ、野党指導者を含む複数人が負傷した。C64は15日、政府が民兵組織と協力して野党支持者を弾圧していると非難した。一方、政府報道官は、野党が学校閉鎖などの誤情報を流して社会活動を妨害したと主張した。

コンゴでは現在、政治問題だけでなく、東部での紛争やエボラ出血熱の流行も続いている。複数の危機を抱える中で憲法改正を巡る対立がさらに激化すれば、政治的緊張が社会不安へ波及する可能性がある。

今後はチセケディ政権が野党との対話を進められるか、そして憲法改正案の審議がどこへ向かうかが焦点となる。

あなたへのおすすめ