◎ボコ・ハラムは北東部地域に拠点を置き、ナイジェリアだけでなく周辺国にも攻撃を仕掛けている。
ナイジェリア北東部ボルノ州で4日、イスラム過激派組織ボコ・ハラムが村を襲撃し、少なくとも7人を殺害した。
事件を目撃したという男性はAP通信に、「テロリストは3日遅くにボルノ州チボク地区の村を襲った」と説明した。
報道によると、襲撃は国連のグテレス事務総長が同州の州都マイドゥグリを訪問している最中に発生した。
グテレス事務総長はボコ・ハラムを抜け社会復帰を目指す元戦闘員らの話を聞き、政府の政策を称賛した。
マイドゥグリとチボク地区は110kmほど離れている。
襲撃を受けた村のリーダーであるハッサン氏はAP通信に、「テロリストは重火器で村人を脅し、あっという間に村を占領した」と語った。
ハッサン氏によると、占領後まもなく近くの軍事基地の部隊が投入され、ボコ・ハラムを撃退したという。「兵士たちはテロリストを倒しましたが、村も大きな被害を受けました。少なくとも7人が死んだと報告を受けています...」
別の村人ガラン氏は、「テロリストは軍が介入する前に7人を撃ち殺した」と説明した。
ナイジェリア警察は声明を発表していない。
ボコ・ハラムは北東部地域に拠点を置き、ナイジェリアだけでなく周辺国にも攻撃を仕掛けている。その目的は厳格なイスラム法に基づくイスラム国家を建設することである。
国連開発計画によると、ボコ・ハラムの暴力の犠牲者はこの10年で3万5000人以上にのぼり、数百万人が避難を余儀なくされたという。
ナイジェリアのブハリ大統領は今週初め、ボコ・ハラムの戦闘員が大量に離反したことなどを理由に、対テロ戦争は終結に近づいていると述べた。
しかし、暴力は北部国境沿いの地域や、イスラム国(ISIS)関連グループの「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」の拠点であるチャド湖近くで増加しているとされる。